Written by m.kenichi

認知症とボケの決定的な違い

認知症

両親の物忘れが気になる家族
『両親の物忘れが気になる。もしかして認知症?それともボケ?そもそも認知症とボケの違いってなに?』

そんな質問にお答えします。今回は認知症とボケの決定的な違いについてです。似ているところがあるので難しいかもしれませんが、冷静に見てみると明らかに違います。

※以前、認知症の専門医のもとで勉強していました。ここでは認知症に関して得られた知見などを少しずつ公開していきます。

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認知症とは?ボケとは?

認知症
正しく理解するために、まずは言葉を整理しておきましょう。

認知症

何かしら原因となる病気があって、認知症という症状が出ている状態を示します。ちょっとややこしいのですが、認知症という病名はありません。あくまでも『症状』であることを理解しておきましょう。

ボケ

『頭の働きや感覚などが鈍くなる。ぼんやりする。もうろくする。(広辞苑)』
人間は年をとると頭の働きの一部がある程度低下します。この自然な低下、つまり正常な老化を『ボケ』と言います。

認知症とボケとの決定的な違い

認知症
ボケがどれだけ酷くなっても認知症は起こりません。つまり人間がどれだけ年をとっても、それだけで認知症にはならないのです。なぜかというと『認知症は病気の症状』だから。脳梗塞という病気によって『片麻痺という症状』が起こるのと同じです。以下、認知症とボケの違いについて、簡単にまとめました。

ボケ(正常な老化) 認知症
原因 正常な老化 脳の病気
物忘れ とっさに思い出せない
言われると思い出す
その経験自体をすっぽり忘れる
言われても思い出せない
ごまかす(取り繕い)
知能低下 なし~きわめて限定的 病気の経過に応じて出現
精神症状 なし しばしば出現
自覚 あり なし~明らかな過小評価
社会・家庭生活 支障なし 支障あり

認知症を年のせいだから仕方がないと片付けてはいけません。認知症は年のせいではなく『病気の症状』です。まだまだ認知度が低いのが現状ですが、少しでもご理解いただけたら幸いです。

神経内科or認知症外来or物忘れ外来

はっきり申し上げると悩んでいても解決しません。先延ばしにすればするほど、状況が深刻化することが多いです。少しでも不安を感じたのならまずは相談です。神経内科もしくは認知症外来、または物忘れ外来を検索してみましょう。きっと力になってくれます。

参考文献

博野信次:臨床認知症学入門 正しい診療 正しいリハビリテーションとケア 改訂2版, 金芳堂, 2007