Written by M.Ken'ichi

ダイエットに必要な栄養素のまとめ|ワンポイントアドバイス

ダイエット

ダイエットを始めたい方 ダイエットで必要な栄養素ってなにを押さえておけばいいの?ややこしい話は抜きにして、要点だけ教えてほしい。ついでに実際に使えるちょっとしたアドバイスも欲しいなあ。

 そんなお悩みにお答えします。内容は『 ダイエットに必要な栄養素の基礎知識のまとめとワンポイントアドバイス 』です。一応ダイエット向けですが、健康のために運動を始めたい方にも何かしら参考になると思います。ちょっと長いですががんばりましょう。

15分ほどの内容です。

 こんにちは。ケンイチです。仕事柄、運動や栄養について考えることが多いです。このブログではその過程で得た知見などをちょっとずつアウトプットしていきたいと思います。少しでも参考になれば幸いです。なお今回の内容は以前のブログをまとめたものになります。もしよろしければご参照ください。

≫【初心者向け】これだけは押さえよう!ダイエットに必要な栄養素【1/2】
≫【初心者向け】これだけは押さえよう!ダイエットに必要な栄養素【2/2】

今回の内容

  • 栄養素とは
  • タンパク質
  • 炭水化物(糖質)
  • 脂質
  • ビタミン
  • ミネラル
  • 食物繊維
  • 栄養素は不足も過剰も良くない
  • お米には炭水化物だけでなく、タンパク質や食物繊維も含まれている
  • 食品は体積や重量が同じでもエネルギー(カロリー)は違う

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栄養素とは?


 『 栄養素とはヒトが生きていくために必要な、身体に取り入れる成分 』のことを示します。その成分とはいわゆる5大栄養素と呼ばれている『 タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル 』のことです。その他『 水、食物繊維 』もとても大切な要素となります。

それぞれの栄養素の主な役割

タンパク質:身体組織の構成成分、エネルギー源(1gあたり4kcal)
炭水化物(糖質):エネルギー源(1gあたり4kcal)
脂質(脂肪):エネルギー源(1gあたり9kcal)
ビタミン:生体機能の調節
ミネラル:部分的な身体組織の構成成分、生体機能の調節
水:生体の源
食物繊維:腸内環境の改善・促進、便秘解消、食事性血糖上昇の抑制など

 もう少し細かく見ていきます。

タンパク質


 タンパク質は主に肉、魚、卵、大豆、牛乳から摂取できます。タンパク質はアミノ酸に消化されてから血液中に吸収されます。アミノ酸は筋肉や内臓のタンパク質、酵素やホルモン、免疫抗体の材料 として利用されます。他にもエネルギー源として 1gあたり4kcal を生産したり、ブドウ糖や脂肪に変換されたりして貯蔵されます。

『 タンパク質は食べても太らない 』というのは正しい?答え:摂りすぎれば太ります。

 身体組織の構成のために使われるタンパク質量には上限(≒1食あたり20g)があります。上限を超えて摂取したタンパク質はエネルギー源として消費されるか、脂肪に変換されて蓄積します。タンパク質がエネルギー源として消費されると炭水化物や脂肪が利用されづらくなり、結果的に体脂肪として蓄積されることになります。したがって タンパク質を摂りすぎてしまうと太る ことになります。

炭水化物


 炭水化物は糖質とも呼ばれ、主に米や小麦から摂取できます。糖質は吸収されるのが早いためエネルギー源として利用されやすい特徴があります。糖質は以下の3種類に分類されます。

単糖類:ブドウ糖、果糖など
二糖類:砂糖、乳糖、麦芽糖など
多糖類:でんぷん(もち米、ジャガイモなど)

 炭水化物の主な役割はエネルギー源で 1gあたり4kcal のエネルギーを生産します。体内では筋肉や肝臓にグリコーゲンという形で蓄えられています。グリコーゲンは運動をするとエネルギー源として消費されるので、運動後には補充して回復する必要があります。回復過程では摂取した炭水化物がブドウ糖に分解されてから吸収され、それが筋肉や肝臓で再び結合してグリコーゲンになります。

『糖質制限はダイエットに効果的?』答え:一時的には効果あり。ただし『 過度な制限は禁物 』

 一時的には効果があると言えます。炭水化物を抜くとわりと即効で体重が落ちるのは経験的に感じるところです。しかし『 糖質を全く摂らないのは禁物 』です。たしかに≫糖新生でアミノ酸から糖質を合成できますが…そもそも一般人はそんなダイエットでは長続きしません。お米や甘いもの…やっぱり食べたいですしね。なのであまり我慢せずに食べたらよいと考えます。ただし注意点として『 ➀食べる順番 ➁食べる量 ➂食べるもの 』には少し気を配りましょう。

➀野菜や肉などを先に食べて、ご飯やパン(炭水化物)の吸収を遅らせる。※炒飯も油でコーティングされているので効果的

➁具体的な量については割愛します。ヒトにもよりますが、毎回 丼ぶりいっぱいのご飯 を食べていたらそれは食べ過ぎですよね。一般的な感覚で『 適度な量 』を心掛けましょう。

➂白米や食パンなどの『 白いもの 』ではなく、雑穀米や玄米、全粒粉のパンなどの『 茶色いもの 』を意識して摂り入れる。※ケーキなどの糖質はお米よりも素早く吸収されてしまうので、できるだけ控えましょう。

脂質


 食品や体内の脂質には『 中性脂肪、コレステロール、リン脂質 』などがあります。

中性脂肪:1gあたり9kcal のエネルギー(炭水化物やタンパク質の2倍強)
コレステロール:ステロイドホルモンの材料、胆汁酸の材料(脂肪の消化・吸収に必須)、ビタミンDの材料
リン脂質:コレステロールとともに細胞膜の構成成分

『 脂質は少ないほど良い? 』答え:ダメです。かといって多ければ良いものでもありません。

 脂質を構成する脂肪酸の中には『 必須脂肪酸 』があり、これは体内で生成できないので必ず摂取しなければなりません。しかし近年の食生活の欧米化により、必須脂肪酸の中でも オメガ6系のリノール酸を摂りすぎている傾向 にあります。摂りすぎると免疫細胞が働きにくくなり『 アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー性炎症疾患を引き起こす 』と言われています。

ビタミン


 ビタミンはエネルギー源や身体の構成成分にはなりませんが『 タンパク質、炭水化物、脂質の正常な代謝 』に関わります。必要量は非常に少ないですが、体内で合成できないため食事で摂取しなければなりません。摂取量は『 不足してもダメ、過剰でもダメ 』です。
 ビタミンはとても種類が多いので全部を覚えるのは大変です。なので実際には『 どの食品にどの程度含まれているかを考えるよりも、肉・野菜・穀物・果物を適度にバランスよく摂る 』ことを心掛けたほうが実用的です。日常的にサプリメントを使っている方は、くれぐれも 過剰にならないように注意しましょう。

『 ビタミンは加熱すると分解されてしまうから、野菜は生のまま食べたほうが良い?』

 たしかに分解されますが、すべての要素がなくなるわけではないです。事実、加熱したほうがたくさん食べられるし、食中毒などのリスクも減ります。生野菜に強くこだわる必要はないと思います。

ミネラル


 ビタミンと同じようにミネラルも必要量は少ないものの必須の栄養成分です。ミネラルの役割も多岐にわたりますが『 骨や歯などの構成成分、生体機能の調節 』が主です。ミネラルはどんな動物も植物も体内で作ることができないため『 自然 』の中から摂取する必要があります。なおビタミン同様、摂取量は『 不足してもダメ、過剰でもダメ 』です。日常的にサプリメントを使っている方は摂取量をきちんと守りましょう。
 


 成人では 体重の60%が水分(体重60kgならば、うち36kg)、体重の7%程度が血液(体重60kgならば、うち4.2kg)と言われています。身体の水分の多くは細胞内やそれら細胞と細胞の間に存在しています。たくさんの栄養素がありますが、それら栄養素は血液すなわち水分を介して全身に運ばれます。そして運ばれた先での代謝も水分を介して行われています。

『 ダイエット中、水は飲むほど良い?』答え:ダメです。目安は口渇感です。

 『 1日2ℓ飲みましょう 』と聞いたことがあるかもしれませんが、これは 絶対にダメ です。『 2ℓはおおよその上限 』です。水分は食事からも摂取していますので、通常であれば2ℓ分の水を飲むことはオーバーです。
 仮に1日中、一切食事をしないで水分だけを摂る方法もありますが、それでは 電解質とのバランスが崩れて『 水中毒 』の危険性 が高まります。なので水分摂取は『 口渇感 』を目安に飲むくらいがちょうどよいかと思います(高齢者はこの限りではありません)。

食物繊維


 食物繊維も炭水化物の1つですが、ヒトの消化酵素では消化できないのでエネルギー源にはなりません。食物繊維は『 不溶性・水溶性 』に分けられます。

不溶性食物繊維 甲殻類の外皮、キノコ類、ゴボウなど
役割 腸内環境改善、便通促進(水分を吸収してふくらむことで腸内を刺激する)
水溶性食物繊維 果実、大麦、オーツ麦、昆布など
役割 腸内環境改善、胃・腸内の滞留時間の延長(満腹中枢を刺激)、
糖質・脂質を吸着して吸収を緩やかにする

栄養素は不足も過剰も良くない

 5大栄養素(タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル)が不足していると関連する機能や役割に影響が出ます。特に ビタミンやミネラルにおいて『 不足気味 』と感じる人が多いようです。そのような場合サプリメントを使うことがあると思いますが、気をつけないと『 ある特定の栄養素 』のみが過剰摂取 になるリスクがあります。
 ビタミンやミネラルは摂れば摂るほど機能や役割が強化されるわけではないので『 適度な摂取 』を心掛けましょう。ちなみに タンパク質、炭水化物、脂質も消費されずに余ると体脂肪して蓄積して太る原因 になります。

お米には炭水化物だけでなく、タンパク質や食物繊維も含まれている

 食品に含まれている栄養素の種類や量には特徴があります。詳細は≫文部科学省の食品成分データベースをご参照ください。
 例えばお米には炭水化物・水分が多いですが、量は多くないもののタンパク質や脂質、食物繊維も含んでいます。食パンにおいてはタンパク質が鶏卵やウインナーと同じくらい含まれています。したがって 主食をきちんと摂るだけでも実はタンパク質などを摂取できている ことになります。なのでトータルで考えると『 ダイエット中だとしても主食をきちんと摂ったほうが結果的にバランスがよくなります。』

食品は体積や重量が同じでもエネルギー(カロリー)は違う


 例えばそれぞれ90gのミカンとショートケーキがあるとします。それらのエネルギーを比べると『 ショートケーキ:310kcal 』に対して『 ミカン:31kcal 』しかありません。およそ 10倍の差 がありますが、この差は『 水分量 』が違うからです。水分にエネルギーはないので 水分の多い食品は大きさの割にエネルギーが少なく、逆に水分の少ない食品にはエネルギーが多い ということになります。

ポテトチップスはエネルギー(カロリー)の塊

 食品の重量あたりのエネルギーを『 エネルギー密度 』といいます。エネルギー密度の高い食べもので満腹になったときは摂取エネルギーが多くなります。『 ポテトチップスは非常にエネルギー密度が高く、必然的に摂取エネルギーも多くなってしまいます。』

自然の食物には水分量が多い傾向にある

 野菜や果物には水分量が多く、肉や魚に関しても 脂身以外はおよそ75%が水分 です。これらは乾燥させると小さくなりますが、その理由は水分が抜けるからです。自然食品を食べていた大昔に比べて『 加工品が多い現代人は太りやすい食環境にいる 』ということを肝に銘じておく必要があります。

おさらいポイント

・栄養素とはタンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル、水、食物繊維のこと
・タンパク質:身体組織の構成成分、エネルギー源
・炭水化物(糖質):エネルギー源
・脂質:エネルギー源
・ビタミン:生体機能の調節
・ミネラル:部分的な身体組織の構成成分、生体機能の調節
・水:生体の源
・食物繊維:腸内環境の改善・促進、便秘解消、食事性血糖上昇の抑制など
・タンパク質と炭水化物:1gあたり4kcal、脂質:1gあたり9kcalのエネルギーを生産
・食事は結局のところバランスよく摂るのが正解
・ダイエット中でも主食はきちんと摂ったほうが結果的にバランスが良い。
・エネルギー密度が高い食べものはほどほどに。おデブのもと。

参考図書

 ジムに通う人の栄養学 岡村浩嗣(著)
 理論と実践スポーツ栄養学 鈴木志保子(著)