理学療法士になって良かったこと【ベスト3】

理学療法士を目指している人/現役の理学療法士
『理学療法士になって良かったことがあれば、参考までに聞いてみたい。』
そんな質問にお答えします。
私、現役の理学療法士です。この記事を書いている時点で、間もなく14年目になります。なんてことのない理学療法士の独り言ですが、最後までお付き合いいただけたら幸いです。ついでになんとなくでも共感していただけると嬉しく思います。
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本日の内容
- はじめに
- 調べる癖が身につく
- 論理的思考が身につく
- 人生について考える機会が増える
- おわりに
はじめに
異動や転職を含めると、整形外科病院→クリニック→個人医院→老人保健施設→訪問看護ステーションを経験してきました。これまで数多くの患者さんに関わってきたわけですが、その過程において少なからず私も成長するわけです。今回は、今のところ感じている『理学療法士になって良かったこと』について少しまとめてみました。
調べる癖が身につく
わからないことなんて無限にあります。それは理学療法士の世界でも普段の生活でも同じこと。実際、ひとつひとつ調べていったらキリがありませんが、そのひとつひとつを調べていくことは自分のためになるし、なにより患者さんのためになります。
とはいえ、やはりすべてを網羅するのは不可能な話です。したがって、少なくとも『自分が疑問に思ったこと』くらいは自分で調べ上げていく必要があると思います。
調べる手段なんていくらでもあります。参考書でもいいし、あるいはインターネットでもいいと思います(もちろん情報を取捨選択する必要はあります)。まあでも一番手っ取り早いのは知ってそうな人に聞くことです。
自分で調べろと言われたらそれまでですし、言う人の気持ちもわからなくもありませんが、個人的には人に聞くことだって立派な検索だと思っています。
ただ聞き方には少し気を付ける必要があると思います。完全に「これなに?」と丸投げするのは、相手にとって少々失礼な場合が多いです。質問する側は「相手の時間を奪っている」ということについて少し配慮するべきです。
じゃあどうするか。聞く前にちょこっとだけ自分で調べるわけです。とくに知識系の内容であれば、だいたいのことはググれば出てきます。『調べる癖』というのはこの繰り返しによって身につくと考えています。面倒くさがって、まあいいやと見て見ぬふりをしていては全く成長しません。
理学療法士の世界でも普段の生活でも、情報なんて掃いて捨てるほどあるわけですが、調べないことには1ミリの得にもなりません。そもそも、その情報が得なのか損なのかさえもわからないわけです。
『調べる癖』は、その過程において生じる『疑問に思う力』を成長させるきっかけにもなります。正直、理学療法士の世界に限ったことではないのかもしれませんが、これらの習慣は早い段階で会得しておいたほうが後々幸せになれます。
論理的思考が身につく
理学療法士の世界でいう『統合と解釈』や『考察』にあたります。ある問題を解決するためにその原因や因果関係を探っていき、解決策を立案する過程の話です。一言でいうと情報の整理整理です。
普段の生活でも物事を順序立てて考えられると、情報が整理ができてスッキリとわかりやすくなります。いわゆる「頭のいい人」ってこのタイプだと思います。
論理的思考、私は小さいときからものすごく苦手でした。きっと前頭葉の遂行機能の発達が乏しいのでしょうね。それでも理学療法士を続けていく過程で、だいぶ改善されてきたと自覚しています。バカでも場数を踏めばなんとか学習できるものです。
理学療法士は日常的に「あーでもない、こーでもない」と論理的思考を働かせていると思います。症状に対して原因がわからないと対処のしようがありませんからね。論理的思考は理学療法士にとって欠かせない能力です。
とは言うものの、論理的思考だけでは事足りません。結局のところ『人間は感情の生きもの』です。なんでもかんでも理論や理屈では通用しません。『感情』を置き去りにしては良好な人間関係は築けませんし、本当の意味でのリハビリテーションは成立しません。論理的思考に溺れているとつい見失いがちですが、これはかなり重要なことです。
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人生について考える機会が増える
整形外科に勤務しているときは、正直言って身体機能にしか興味がありませんでした。如何にして拘縮を改善させるか、如何にして痛みを取り除くことができるかに全力をつぎ込んでいました。
身体機能さえ良くしてしまえば、あとは各々でなんとか良いようにやるでしょう。まあ実際、整形外科では患者さんの努力次第でなんとかなっていることが多かったように思います。いま思うと、だいぶ偏ったことをやっていたものだと反省しています。
さて月日が流れ、現在は訪問看護ステーションに勤務しています。訪問の世界に整形外科疾患だけの方はまずいません。脳梗塞や難病によって自分のことすらままならない方がほとんどです。
そのような患者やそのご家族と対峙するとき、生き方というか人生について考えることが多々あります。あまり込み入ったことは話せませんが「人間って何なんだろう」「人生って何なんだろう」「生きるって何なんだろう」みたいな感じです。もはや悟りの世界ですね。
『QOL』という言葉がありますね。これは『生活の質、人生の質』といった意味ですが、教科書でさらっと見るだけでは到底考えられないくらい深い意味を持っています。ちと極端な言い方ですが、自戒の念を込めて言います。安易にQOLの話をする人は、たぶん何もわかっていません。
やや話が脱線しましたが、他者の人生について考える際、ぜひ自分の人生についても考えてほしいと思います。ちなみに自分のことって意外と難しいです。客観的に見れないと自分のことってわからないんですよね。
おわりに
完全に独り言でしたが、お付き合いいただきましてありがとうございます。まだまだ言葉にしきれなかったり、浅はかだったりしますが、こんな感じで少しずつアウトプットしていきたいと思います。