Written by m.kenichi

理学療法士になって辛かったこと【ベスト3】

理学療法士

理学療法士を目指している人/現役の理学療法士
『理学療法士になって辛かったことがあれば、参考までに聞いてみたい。』

そんな質問にお答えします。

私、現役の理学療法士です。この記事を書いている時点で、間もなく14年目になります。なんてことのない理学療法士の独り言ですが、最後までお付き合いいただけたら幸いです。

スポンサードサーチ

本日の内容

  • はじめに
  • 結局はコミュ力が大切だと知った実習
  • 半ば強制的な勉強会
  • 結果が出せなかったとき
  • おわりに

はじめに

異動や転職を含めると、整形外科病院→クリニック→個人医院→老人保健施設→訪問看護ステーションを経験してきました。今回は、今のところ感じている『理学療法士になって辛かったこと』について少しまとめてみました。

結局はコミュ力が大切だと知った実習

理学療法士
なんだかんだ、結局大切なのは『コミュニケーション能力』です。これは断言できます。はっきり言って勉強ばかりできても話になりません。

私、自分で言うのも悲しいですが『真面目系クズ&真の陰キャ』です。今でこそかなり改善できているつもりですが、当時は完全にヤバいやつだったと思います。ただ、一応根は真面目なので勉強だけはなんとか頑張っていました。特別頭が良いわけではありませんよ。教科書を読んで、授業を聞いて、試験勉強をして、試験で良い点数を取ることに全力を注いでいました。

その甲斐もあり、学校での成績はそれなりに良かったです。再試験を受けることはまずありませんでした。学校側から見たら優秀な人間に見えたのでしょう。私も優秀に見えるように、というか見せるようにしていたのだと思います。

まあそんな経緯もあり、実習ではちょっとハードな実習地に行くことになったのですが、悲劇はそこで起きました。真面目系クズが故、化けの皮が剥がれると何にもできない。真の陰キャが故、指導者やスタッフはおろか、患者とも碌にコミュニケーションが取れない。もはや大惨事です。

そのくせ、なんとなく空気感だけは察してしまうため、指導者やスタッフがドン引きして困惑しているのをめちゃめちゃ感じてしまう。辛いったらありゃしません。お情けで実習自体は落ちずに済みましたが、トラウマになったのは言うまでもありません。

ということでもう一度言いますが、大切なのはコミュニケーション能力です。こればかりは学校の教科書を読んでも書いていません。ではどうするか。ちゃんと遊びましょう。『よく学び、よく遊び、たくさん経験して、たくさん失敗する』ことこそがコミュニケーション能力を高める唯一の方法と言えます。なお、最初からコミュ力が高い方は例外です。

半ば強制的な勉強会

理学療法士
理学療法士になってからの話です。勉強自体は嫌いではないし、むしろ好きな方だと思います。しかしながら、毎週のように勉強会があるとさすがに辛く感じてきます。

新卒で就職した先がゴリゴリの整形外科病院でした。もともと整形外科がやりたかったので希望通りになった点は嬉しかったですし、後悔はまったくしていません。先輩や仲間と切磋琢磨できていた当時の環境にはとても感謝しています。

さて本題の『半ば強制的な勉強会』とは、まあ読んで字のごとくです。一生懸命な病院は週一回くらいのペースで勉強会があったり、仕事後に残って自主勉強のようなことをやっています。内容は座学から実技まで様々です。めちゃめちゃ勉強になったし、それが現在の私の根幹になっているのは事実です。

とは言うものの実際は辛いですね。仕事後に残業代が出るわけでもなく、プライベートな時間を削ってまでやっていたわけです。勉強会の担当ともなれば、資料を作成する時間と手間が必要になります。

なんというか、ある程度の強制力があったからこそ続けていられたのかもしれませんが、今から同じことをやれと言われたら断りますね。月一回くらいなら参加してもいいかなって感じです。

結果が出せなかったとき

理学療法士
未だに鮮烈に覚えています。当時、膝蓋骨骨折で保存療法が適用になった患者を担当しました。骨折部の安定のため、二―ブレースで3週間ほど固定していたと記憶しています。

リハビリテーションでは、骨折部の状態に応じてとにかく関節可動域の確保が最優先されます。でもね、全然曲がらなかったんです。原因は膝蓋上嚢内の癒着。いわゆる拘縮です。癒着は2週間前後で強くなってくることは知っていましたが、想像以上でした。骨折後なので出血があり、それが膝蓋上嚢内に貯留したまま固定されていたのがかなり影響していました。

最初は一人で対応していましたが、一向に改善しません。途中から先輩と診ることになったのですが、それでも主担当は私なので責任をもって一生懸命に取り組みました。しかし、それでも改善しませんでした。

結局、患者からの打診もあり、業を煮やした先輩が代わってくれることになりました。泣きました。泣きたいのは患者のほうでしょうが、私も泣きました。先輩に代わって以後、なんとか一つの目安である120°くらいまで曲がるようになりました。

患者は無事に退院してしばらく外来で通ったのち、関節可動域(正座可能)や筋力、ADLが申し分ないということで終了になりました。一方の私は深く反省をするとともに、膝蓋骨骨折がトラウマになりました。

『結果が出せなかったとき』は辛かったですね。悔しさや悲しさ、自分への苛立ちや恥ずかしさ、患者への申し訳なさといった様々な感情が頭のなかをぐるぐる回っていました。さらに、先輩との差をまざまざと見せつけられた瞬間でもありました。

おわりに

最後までお付き合いいただきありがとうございました。どんな仕事でも経験すると思いますが、辛いことって多いですよね。でもね、理学療法士は楽しいですよ。またこんな感じで少しずつアウトプットしていきたいと思います。