Written by M.Ken'ichi

【心理学】お願いするときの心理学|前半

心理学

デートをOKしてもらいたい人
『気になる人がいるんだけど、なんとかデートをOKしてもらう方法ってないかな。』

そんな悩みにお答えします。

「気になる人にデートをOKしてもらいたい」「部屋の片づけをしてほしい」「上司に提案を聞いてもらいたい」などなど。日常生活において、私たちはさまざまなお願いをしています。でも、ただひたすらお願いをするだけでは、うまくいかないことも多々あります。

ここでは参考書籍から得た心理学の理論をもとにざっくりと解説していきます。無論、こうすれば間違いないという方法は存在しませんが、心理学はきっとあなたの助けになります。

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本日の内容|前半

  • はじめに
  • 大きなお願いは小さなお願いのあとに
  • 一度決めたことは撤回しにくい

はじめに

他人になにかをお願いしても、なかなかうまくいかないことがあります。しかし、人間の心理の『クセ』を理解しておくことで相手にお願いを聞いてもらいやすくなります。

ちなみに、今回ご紹介する方法は詐欺や悪徳商法などに悪用されていることがあります。みなさんは、くれぐれも健全な使い方を心掛けてください。

大きなお願いは小さなお願いのあとに

心理学
まずは一番わかりやすい方法を紹介します。事前に小さなお願いを承諾してもらい、そのあとに本命の大きなお願いをするのです。それについて調べた実験を見てみましょう。

大きなお願いは小さなお願いのあとに|心理学者ジョナサン・フリードマンらによる実験

彼らは「交通安全の会」を名乗って住宅街を訪問しました。この実験の本命のお願いは「安全運転と書かれた大きな看板を、訪問先の庭に設置してもらうこと」です。お願いの方法は以下の2パターンです。

  • パターンA:いきなり「看板を設置させてほしい」とお願いする
  • パターンB:「安全運転」と書かれたステッカーを車に貼ってほしいとお願いする。後日、ステッカーの貼り付けを承諾してくれた住民家を再訪問し、今度は看板の設置をお願いする。
  • 実験の結果

    看板の設置を承諾してくれた人の割合は、パターンAが16.7%だったのに対し、パターンBは76.0%もの人が設置を承諾してくれました。

    パターンBではステッカーを車に貼るという『小さなお願い』を先に承諾してもらうことで、看板を設置するという『大きなお願い』を承諾してもらえる確率が大幅に上がりました。

    このような方法を『フット・イン・ザ・ドア・テクニック』と呼びます。営業マンが訪問先のドアに足を差し入れ『ドアを開けてもらう』という小さなお願いを承諾してもらう。それからモノを買ってもらうなどの大きな交渉をお願いするという様子からついた名称です。

    フット・イン・ザ・ドア・テクニック

    私たちも日常的に、且つ無意識のうちに使っているかもしれません。たとえば好きな人をいきなりデートに誘うのではなく、まずはペンを貸してもらったり、ジュースをおごったりします。こうやって少しずつ距離を縮めていくという行動も、立派なフット・イン・ザ・ドア・テクニックです。

    一度決めたことは撤回しにくい

    心理学
    先ほどの実験は『一貫性の原理』に基づいていると考えられています。一貫性の原理とは、自分の行動に一貫性を保とうとする心理です。

    「交通安全」とい書かれたステッカーの貼り付けを承諾したことにより、住民はそのあとも「交通安全に協力する」という一貫性を保とうとします。これにより、看板を設置するという大きなお願いも受け入れやすくなったのです。

    一貫性がない人(コロコロと考えが変わる人)は、他者から信頼されにくくなります。一貫性の原理は、そのような事態を防ぐために働く心理効果であると考えられています。

    参考書籍

    暮らしや生活にいかす、心と行動の科学 心理学実践編,Newton別冊,2021