【Nikon D700+AI NIKKOR 20mm f2.8S】超広角でスナップ|作例10枚
Nikon D700+AI NIKKOR 20mm f2.8Sの組み合わせにて超広角でスナップ写真を撮ってきました。感想とともに作例を少しご紹介します。
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Nikon D700+AI NIKKOR 20mm f2.8S
絞り値:f2.8 シャッタースピード:20秒 ISO感度:2000 ホワイトバランス:蛍光灯
スナップとか言っていきなり三脚を据えて撮っている写真ですがお許しください。
真夜中、人工光がまったく入らない山奥にて撮影した写真です。とにかく熊が怖かったので、警戒しながらササッと撮ってきました。これまでは24mmが最大広角の手持ちレンズでしたが、20mmだとやはり広く感じます。撮り比べたら一目瞭然なのですが、それはまたの機会にしたいと思います。
星が若干流れていることから、もう少しISO感度を上げてシャッタースピードを速くすれば良かったかもしれません。全体的に若干甘いのは年代物のレンズだから仕方ないのかもしれませんが、少し絞るとビックリするくらいキレのある写真に変貌します。今回は星空だったので絞りませんでした。
絞り値:f2.8 シャッタースピード:1/80秒 ISO感度:1600 ホワイトバランス:晴天
早朝のまだ薄暗い時間帯、大きな欅を煽りぎみに撮ってみました。こういう煽りぎみの写真は超広角レンズでなければ表現が難しいと思います。開放なのでちょっと甘く、周辺減光もありますが、細かいレリーフまでしっかりと写っているように感じます。枝分かれした欅の立体感がグッと迫るような感じで撮れたと思います。
絞り値:f2.8 シャッタースピード:1/80秒 ISO感度:800 ホワイトバランス:晴天
新潟市歴史博物館みなとぴあを撮ってみました。こちらも開放だったので甘さと周辺減光はありますが、建物の細部まで表現できているように思います。こういう建物こそ少し絞ってキリッと撮るべきでした。
絞り値:f2.8 シャッタースピード:1/200秒 ISO感度:200 ホワイトバランス:晴天
朱鷺メッセ コンベンションセンターと弥彦丸を撮ってみました。開放によるレンズの甘い風合いが一番わかりやすいかもしれません。これはこれで好きな雰囲気なので個人的には大正解です。周辺減光も相まって早朝の静まり返った雰囲気も出せたような気がします。
絞り値:f2.8 シャッタースピード:1/200秒 ISO感度:200 ホワイトバランス:晴天
船首から船尾にかけて迫力感が出るように撮ってみました。こういった写真も超広角レンズならではと言えます。開放撮影ですが、甘さがあまり目立たないような気もします。
絞り値:f5.6 シャッタースピード:1/250秒 ISO感度:400 ホワイトバランス:晴天
落葉したブナの公園を撮ってみました。わりと近距離でしたが、奥行き感と落葉した地面の広がりが表現できたと思います。どのみち無限遠が短いので、無意識に無限遠で撮影していましたが、改めて見返すとフォーカスが合っていないような気もしてきました。一応中央で合わせたつもりでしたが…。ただし絞っているため、甘さが消えてキリッとした印象は受けます。
絞り値:f2.8 シャッタースピード:1/640秒 ISO感度:400 ホワイトバランス:晴天
まったく同じ構図で撮ればよりわかりやすかったかもしれませんが、場所は先ほどの写真と同じです。全体的に甘く、周辺ほど滲んだり流れたり減光しているのがよくわかります。でもこれはこれでありな気もします。風景写真としてはNGでしょうが、要は好みだし雰囲気が出ているのでOKかなと。
絞り値:f5.6 シャッタースピード:1/200秒 ISO感度:400 ホワイトバランス:晴天
杉に絡みついたツタウルシだと思いますが、紅葉した様子がなんとも美しい。色のギャップが杉林に映えます。
絞り値:f16 シャッタースピード:1/60秒 ISO感度:400 ホワイトバランス:晴天
朝日の木漏れ日に対して逆光で撮ってみました。右上にゴーストが出ていますがあまり気にしません。太陽は良い具合のウニウニです。ここまで絞るとかなりキレのある写真になっているように思います。
絞り値:f2.8 シャッタースピード:1/200秒 ISO感度:400 ホワイトバランス:晴天
ちょっとした山歩きの際、ブナ林に囲まれた登山道を撮ってみました。なんで絞らなかったのだろうと少し後悔していますが、これはこれでいいか。奥行き感が出せるでこのように続く道を撮るときに重宝します。
感想
AI NIKKOR 20mm f2.8Sは1984年に発売された超広角の単焦点レンズです。現在は終売しており中古でしか手に入らないため、私はカメラのキタムラにて30,000円くらいで購入しました。
さてこのレンズ、質感および口径のわりにコンパクト且つ軽量にできています。持ち運びも楽だし、所有欲も満たされます。
もちろんMFのみですが、超広角が故に被写界深度が深いため、スナップ撮影なんかは無限遠にしておけばだいたいOKです。それでも心配なら無限遠且つ絞っておけばフォーカスが大外れすることはないでしょう。最短撮影距離も0.25mと短いためテーブルフォトも余裕です。
超広角と聞くと特徴としてパースが挙げられますが、このレンズももれなくパースが効きます。そのおかげで遠近感が強調され、奥行き感のある写真になります。初めてファインダーを覗いたとき、24mm以後のレンズとはあまりにも違った世界が広がっていたため思わず声が漏れました。
もちろんパースが出ることで歪みも協調されるし、いわゆる余計なものも写り込みやすくなります。そのあたりは予め計算して撮る必要があるかもしれませんが、バチッとはまった写真はとても印象的なものになります。
本来の目的は山頂で星空が撮りたかったために購入したのですが、スナップ撮影も全然ありだなと使っていて感じました。超広角且つレンズ設計の古さもあってかなりクセの強いレンズですが、そのクセがかえって”クセ”になります。
絞り具合によって画が面白いように変化しますし、なんなら絞ってしまえば描写力は現行レンズ並みかもしれません。ちょっと言い過ぎかな、でもそんな秘めた力を持つレンズのようにも感じました。