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【飯豊連峰】御沢野営場からダイグラ尾根へ1泊2日のテント泊登山|2026年9月4,5日

登山

飯豊連峰の登山を検討中の方
『初秋の飯豊連峰の登山ってどんな感じだろう。なにか情報があれば知りたい。』

この記事は備忘録ですが、少しでも参考になれば幸いです。

本日の内容

  • 感想
  • スケジュールなど
  • 登山ルート

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感想


先にお話しておきますと、当初の予定では2泊3日で飯豊連峰の全山縦走をするつもりでした。日程としては「初日:御沢野営場→御西小屋(テント泊)、2日目:御西小屋↔大日岳→頼母木小屋(テント泊)、3日目:頼母木小屋→大石ダム」です。

しかしながら私の貧弱な身体が2泊3日分の重量に耐え切れず、切合小屋付近で壮大に足が攣ってしまいました。「これは厳しい」と悟りました。その後は様子を見ながら歩を進め、飯豊本山小屋に着くころには縦走はすっかり諦めていました。

今日はひとまず一泊するとして明日は引き返すかなあなんて考えていたとき、ダイグラ尾根の桧山沢吊橋が復旧している話を思い出しました。「予定と全然違うけど下山ルートの変更はありだな。ダイグラ尾根も歩いてみたいし。」なんて考えました。

とまあそんなこんなで、ひとまずお迎えの方に連絡して許可をいただき下山口と日程の変更を伝えました。やり切れない感じというか、後悔というか、とにかく予定通りに行かなかった自分が情けないというか、様々な思いがありましたが気持ちを切り替えて明朝に備えました。

明朝は朝日こそ拝めませんでしたが幸い良い天気に恵まれました。少し遅めの出発となりましたが、前日の疲れが思ったよりも抜けており意外と軽快に動けます。「あれ、これなら縦走できたのでは?」なんて何度も頭をよぎりましたが、邪念は捨ててダイグラ尾根の下山に専念します。

初めてのダイグラ尾根には四苦八苦しました。2泊3日想定の荷物に加え、聞いていた通り激しいアップダウンの連続です。時間と疲労感のわりに距離が稼げません。そんなことを繰り返しながら、当日上がってくる登山者と一言二言会話を交わしつつなんとか下山することができました。

決して思うようではなかった今回の山行ですが、良く言えば臨機応変に対応できたのは良かったと思いますし、自分の限界を学べたことも大きな価値があったと思います。この度の反省を生かしてまだ歩みたいと思います。いつかまたリベンジを。

スケジュールなど

【日にち】2026年9月4,5日
【天候】初日:曇り時々晴れ、弱風 / 2日目:晴れ、微風
【気温】初日:15℃前後~23℃前後 / 2日目:7℃前後~23℃前後
【登山ルート/時間】初日:御沢野営場 → 飯豊本山小屋(テント泊)/ 7時間55分 / 11.5km、2日目:飯豊本山小屋(テント泊)→ ダイグラ尾根 → 飯豊山荘 / 7時間10分 / 12.0km
【電波状況】稜線はおおむね圏内(docomo)
【水場】峰秀水、切合小屋、飯豊本山小屋

登山ルート


初日:御沢野営場 → 飯豊本山小屋(テント泊)
2日目:飯豊本山小屋(テント泊) → ダイグラ尾根 → 飯豊山荘

6:00 御沢野営場~笹平






夜明けとともに御沢野営場へ。平日ですがすでに数台停まっており各々準備を進めている途中でした。駐車料金(環境整備協力金)600円を管理人さんに支払った際に「なぜ山に登るのか」と哲学的な質問をされ、何を思ったか咄嗟に「修行です」みたいな回答をして笑われました。

駐車場から10分ほど進むと本格的な登山道の始まりです。長坂(下十五里、中十五里、上十五里)と呼ばれる文字通りに長い坂を上っていきます。広葉樹に囲まれた空間は非常に気持ち良いですが風が通らず若干蒸し暑く感じます。めちゃめちゃ急登ってわけではないけどダラダラと上ったり平坦になったりと時間がかかります。未確認ですが以前は中十五里付近に水場があったらしいです。

7:55 笹平~地蔵山下分岐




笹平から地蔵山下分岐まではだいぶ平坦になります。横峰には横峰小屋跡らしい廃材や石垣が残されています。横峰の少し手前には小白布沢コースとの合流地点があるようですが見落としていました。

横峰と地蔵山下分岐の間には岸壁の割れ目から湧き水が出ており峰秀水と呼ばれています。水量にはムラがあるようで、この日の水量としては少なかったように思いますがとにかく冷たくておいしい湧き水でした。

8:45 地蔵山下分岐~地蔵山


さて一瞬迷いましたがせっかくなので地蔵山まで足を延ばそうと思います。御沢野営場から行けるのは地蔵山、大日杉小屋コースから行けるのは地蔵岳です。眺望で言えば圧倒的に地蔵岳が素晴らしいです。

8:55 地蔵山~剣ヶ峰




少し開けた湿地帯を過ぎると山頂なのですが、山頂というかただの登山道って感じでした。目印らしきものが見当たらず戸惑いましたが、ひとまず山頂を踏んだということで戻りたいと思います。このまま進むと牛ヶ岩山からブドウ沢登山口へと続きます。

地蔵山に拍子抜けしつつ踵を返し、地蔵山下分岐を経ていよいよ三国岳へと続く岩稜帯に取り付きます。進行方向にはガスが抜けた際に素晴らしい稜線がお目見えしてテンションが上がります。

9:40 剣ヶ峰~三国岳(三国小屋)




剣ヶ峰というだけありなかなかの岩場が続き、三国岳が近づくにつれて傾斜もきつくなります。途中の水場は現在使用禁止となっていますが、申し分ないくらいの水量が視認できました。

10:00 三国岳(三国小屋)~切合小屋





ということでかなりお久しぶりの三国岳(三国小屋)に到着しました。ここまでの4時間が異常に長く感じました。これもすべて重量と耐久性不足のせいですね。少し休憩していると小屋番のおじちゃんが出てきて登山者と会話を始めますが、これがまたなかなかのクセつよおじちゃんで、みんなドン引きしていました。疲れたけど長居は不要です。

ここから切合小屋までは比較的平坦ですがちょこちょこと標高を上げていきます。稜線からは飯豊本山小屋へと続くビクトリーロードが連なっているのがよく見えます。それにしても長くて深い。ひとまず種蒔山をパスして気づけば切合小屋となります。

11:45 切合小屋~草履塚



さて到着したは良いのですが両下肢が攣って攣って参りました。不慣れな重量に完全にやられています。水分補給と栄養補給を行い休憩していると大日杉小屋コースから来た団体客で賑わってきました。

ここから草履塚までの登りが意外ときついんですよね。余裕がないながらもチングルマの綿毛や高山植物を眺めつつ牛歩で進みます。この辺りで今朝登山口で一緒だった日帰りピストンの飯豊女子とすれ違いました。飯豊界隈を拠点とする女性は逞しいぜ。

12:35 草履塚~御前坂




ヒーヒー言いながら草履塚までやってきました。眼前には飯豊本山小屋から飯豊山、御西岳、大日岳へと続く素晴らしい稜線が広がっています。薄曇りだけど景色は最高です。

ところで草履塚の由来ですが、ここからいよいよ神様の領域に入るため、これまで履いてきた草履を脱いで新しい草履に履き替えたからと言われています。もちろんさすがに登山靴を履き替えるわけにはいきませんが、気持ちだけでも新たに引き締めて登りたいものですね。

少し下ると女人禁制を破って石になったという姥権現を過ぎ、切り立った岩場の御秘所を両手を使いながら登り切ります。掴まっていればどうということはありませんが、風が強いと飛ばされそうになるので気を付けましょう。

13:20 御前坂~飯豊本山小屋




さて本日最後の急登である御前坂に差し掛かります。最後の最後にこれがまたきついんですよね。地味に長いし。プルプルの両下肢に気合を入れ、こちらも牛歩で地道に歩を進めていきます。途中振り返るとこれまでの軌跡がずっと伸びているのが確認でき、当時の修験者や修行僧も同じ景色を眺めていたと思うと非常に感慨深い気持ちになります。

14:00 飯豊本山小屋(テント泊)



相変わらず薄曇りですが、飯豊本山小屋からは歩いてきた稜線、これから向かう先がよく見渡せました。当初懸念していた天候がまったく問題なかったことに、普段の行いの良さに我ながらつくづく感心したものです。なお到着時点での気温は20℃くらいで風が吹くと肌寒さを感じる程度でした。

小屋番の金子さんは有名人。お人柄がよく親切に対応していただきました。テント泊代2,000円+トイレ協力金100円を支払ってテント場に戻ります。今回は金子さんのアドバイス通り水場側の少し下がった場所に張らせてもらいました。ハイマツと石垣で風除けの穴場だよとのことでしたが、この日はそんなに風が強くなかったので効果のほどはわかりませんでした。強風の際は効果抜群なのかもしれません。

テント設置後は着替えを済ませてから昼食兼夕食を取りました。非常に疲れていたこともあり温かいラーメンが身体中に染み入りホッとします。他にもチョコクッキーやデーツをつまみに白ワインをいただきました。デーツは今回初めて試しましたが味的にはプルーンですね。白ワインはスパウトパウチに移し替えて持ってきましたがこれは便利で良かったです。

ところで私のテントはプロモンテVL-28です。渋いです。使い勝手は申し分ありません。同じプロモンテでもさらに軽量コンパクトもありますが今のところこれで良しとしています。ダブルウォールのためか気候のためか結露がまったくありませんでした。また2人用なので室内も広々と使えて言うことなしです。

5:00 飯豊本山小屋(テント泊)




早朝の気温は7℃前後。爆焼けを期待して5時前に起きましたが不発に終わりました。こればかりは仕方ありませんね。まあ朝焼けこそ見れませんでしたが、見渡すと飯豊ブルーが広がっておりかなりご機嫌な天候です。

朝食はアルファ米の白飯と、高野豆腐マシマシの生みそ汁 料亭の味(しじみ)にしましたがこれが大正解。特にみそ汁がおいしすぎて日本人で良かったーって改めて感じました。気づけば前方から朝日が煌々と照らしてきます。気温はみるみるうちに上がりほんのりと暑さすら感じてきました。

食後はそそくさと準備を済ませ、テントを収納して2.5L分の水分を補給しダイグラ尾根の下山に向けて出発します。水分は基本的にペットボトル使用ですが今回はモンベルのウォーターパックも持っていきました。コンパクトに収納できて大変便利でしたがやっぱり臭いが気になりました。一応臭いが移りにくい素材らしいですが、んーあくまでもサブ用ですね。これならエバニューのウォーターキャリーのほうが良さそうです。

7:00 飯豊本山小屋~飯豊山


小屋番の金子さんに軽く挨拶を済ませます。それにしてもなんと素晴らしい稜線と青空でしょうか。ほんのり色づき始めた草紅葉と微妙に残った雪渓が良いアクセントです。気分は上々、昨日の疲れも意外と取れていました。

7:25 飯豊山~P1,830峰








軽やかな気分で飯豊山に到着し、昨日切合小屋に泊まった方々とご挨拶。山頂からはどこまでも見渡せてしまいます。下山するのがもったいないくらいの天候ですが、お迎えの時間もあるためできるだけ先を急ぎます。初めてのダイグラ尾根、ゴジラの背中とはよく言ったもので見るからにアップダウンが激しそうです。

登山道は雪崩や土砂のせいで一部わかりづらいところがありますが、しっかりと刈り払われておりピンクテープも張られているため迷うことはないでしょう。ゴロゴロとした足元の岩に気を付けながらぐっと下ります。途中で終末期のいわゆるジャパニーズ・エーデルワイス(ミヤマウスユキソウ?ヒナイウスユキソウ?)を見つけました。

よそ見ばかりしていられない登山道ですが、しばらくは御西岳から朳差岳へと続く素晴らしい稜線を眺めながら下ることになります。あそこが歩けたらどれだけ良かったことか、なんて考えながらただただ下ります。

それにしても名もなきP1,830峰が意外と遠い。しかも途中で明らかにクマと思われる大きめの糞を見つけたので激しめにホイッスルを吹きまくりました。また下ってきた登山道を見上げると、最後にこれかあって感じの急登に「ここは登りたくないな」という気持ちが強くなりました。

9:00 P1,830峰~宝珠山



ということでちょっとした岩場をよじ登るとP1,830峰に到着です。ここから眺める飯豊山もいいなあ。休憩せず、宝珠山はわりとすぐです。

9:20 宝珠山~千本峰






宝珠山は登山道からちょこっと外れており、わずかにヤブッた急登を漕ぎ上った先にあります。眺め的にはP1,830峰と同等、ここで小休止としました。ちなみにこの時点でまだダイグラ尾根の1/3足らずであり、時間と疲労感のわりに全然進んでいなくてげんなりしました。

宝珠山を過ぎると嫌な感じのトラバースがちらほらあるので、枝木に掴まって滑り落ちないように気を付けましょう。またこの辺りでいわゆる森林限界が終わり、徐々に高木樹林帯へと変化していきます。なおアップダウンはまだまだまだ続きます。

10:45 千本峰~休場の峰(手前の岩場)




千本峰の岩場がダイグラ尾根で一番困ったポイントです。感覚的には鎖が一本欲しいところです。枯れ木と岩の凹凸を利用してよじ登りますが、ちょっと手こずってしまいました。下るときは危なそうなポイントです。またこの辺りからもう一段階標高が下がった感じで、針葉樹と広葉樹が混ざったような高木の樹林帯を進むことになります。

11:20 休場の峰(手前の岩場)~長坂清水



厳密に言うと休場の峰の手前にある岩場でしょうか。見晴らしが良さそうな大きな岩場だったのでここで小休止としました。馬鹿と煙は高いところへ上ると言うので早速上ってみましたがなかなかいい感じです。

この時点でようやく半分を切ったくらいです。ここまで来るとあれだけ激しかったアップダウンも身を潜め始め、いよいよ怒涛の下りに差し掛かります。荷物の兼ね合いもありますがきつい下りです。

12:25 長坂清水~桧山沢吊橋




淡々とした下りで長坂清水までやってきました。未確認ですがおそらく枯れているでしょう。さあいよいよラストスパートです。この辺りから何やら既視感のある景色が続きますが、飯豊連峰の裾野はどこもかしこも似たような登山道に見えますね。足ノ松尾根みたいな。そしてだんだんと渓流の音も大きくなってきました。ゴールは近いぞ。

13:30 桧山沢吊橋~飯豊山荘




今年復旧したばかりの桧山沢吊橋に到着しました。ほぼゴールですね。なんと美しい渓流でしょうか。このままダイブしたい気持ちに駆られましたが、如何せん時間の兼ね合いでちょこっと顔を洗ってから進みます。冷たくて気持ちよかったです。

一瞬迷いましたが、ほんの少し下流に辿ると左手にピンクテープとロープが見えるのでそこから登山道に合流します。あとはひたすら平坦に進むのみです。意外とこの辺りが刈り払われていませんでしたが迷うことはないでしょう。飯豊山荘まで長い林道を歩きます。

14:25 飯豊山荘


ということで無事にたどり着きました。めちゃくちゃ疲れましたがプチ縦走が完遂できて喜びもひとしおです。飯豊山荘の玄関付近のみドコモの電波が入るので連絡が取れます。日帰り入浴も復活しているのでありがたいですね。よっぽど入ろうかと思いましたが今回はパスし軽く着替えてお迎えを待ちました。なお町営バスが一応通っていますが日にちや時間帯は要確認です。