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【八海山・屏風道】鎖場を堪能|紅葉の絶頂期を登る|2020年10月18日

登山

八海山屏風道からの登山を検討中の方
『八海山の屏風道ルートって鎖場が多くてきついって聞くけどどうなの?参考までにスケジュールや感想を聞きたいな。』

この記事は備忘録です。八海山の屏風道ルートからの登山を検討中の方に少しでも参考になれば幸いです。写真が40枚ほどあるのでちょっと重いですがご了承ください。

本日の内容

  • 感想
  • スケジュールなど
  • 登山ルート
  • 屏風道登山時のポイント
  • 八海山について

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感想

八海山屏風道
屏風道ルートこそが八海山登山の醍醐味と言って良いでしょう。麓から見上げるとすでに八海山の頂上、つまり八ツ峰が拝めます。なんと表現すべきか、その頂のフォルムからして山岳信仰の山として崇拝されるに相応しい佇まいです。てことで出発前からすでに興奮状態。

今回は紅葉真っ盛りということもあり、急峻な岸壁を彩る様々な草木に思わず目が奪われます。でも気を取られ過ぎてはいけません。中盤からはずーーーっと、怒涛の鎖場ラッシュです。知ってはいたけれど想像以上に鎖場が多く、上級者向けとはよく言ったものです。

屏風道を登り切ってもゴールではなく、その後には八ツ峰が待ち構えていますので、ベースとなる体力は絶対に必要です。油断や体力不足による注意力の低下は滑落に繋がります。したがって万人におすすめできるわけではありませんが、それ相応の覚悟をもって登る分には非常に楽しく、登りごたえのあるとても魅力的な山です。

スケジュールなど

【日にち】2020年10月18日(日)
【天候】晴れ~やや薄曇り、微風
【気温】山頂は10℃前後
【登山ルート】駐車場~屏風道ルート~八ツ峰(入道岳含む)~新開道ルート~駐車場
【登山時間】6時間(登り4時間、下り2時間)※休憩時間含まず
【スマートフォン電波状況】auはところにより圏外
【紅葉】山頂は若干枯れ気味だが中腹は絶頂期
【問い合わせ先】八海山ロープウェー(六日町八海山スキー場)TEL 025-775-3311
※直近の情報はこちら → Facebook:八海山ロープウェー(六日町八海山スキー場)

登山ルート

八海山屏風道
※正直、どこが何合目なのかよくわかりませんでした(なんとなくそれらしきところはありましたが)。以下、おぼろげな記憶と参考資料をもとに解説してあります。間違っていたらすみません。

6:00 二合目(駐車場)~四合目(水場)

八海山屏風道
八海山屏風道
八海山屏風道
八海山屏風道
まだ薄暗い5:00頃に到着しましたが、すでに多くの車が。駐車場は決して広くありません。せいぜい20台くらいでしょうか。いずれにせよハイシーズンは早めの到着が良さそうです。近くにはトイレがありませんので、ずーっと手前のコンビニで諸々の用を済ませてくる必要があります。

屏風道の標識から小道を下り、屏風沢を渡って杉林に入ります。屏風沢には増水時用の荷物運搬用ゴンドラが取り付けられていますが、平時には使用しません。

小さな沢を3-4本越すと、生金沢(おいがねさわ)に出ます。沢の先を見上げると、そのなんとも美しい景観に魅了されます。対岸に渡って間もなく四合目に到着です。

6:30 四合目(水場)~五合目

八海山屏風道
八海山屏風道
私は行きませんでしたが四合目を右に曲がると水場があるようです。奥に目をやると滝が見えますので水場はその麓あたりでしょう。

さて、四合目を過ぎるといよいよ屏風道の代名詞、鎖場の始まりです。ここからは鎖場に次ぐ鎖場で一気に高度を上げていきます。きちんと両手が使える状態にしておきましょう。

6:55 五合目~七合目

八海山屏風道
八海山屏風道
八海山屏風道
八海山屏風道
五合目に到着すると山頂の様子がしっかりと見えてきます。このあたりから険しさがグンと増します。六合目は平坦地なので、魚沼平野や周りの山々が見渡せます。めちゃめちゃ良い景色につい気が和みますが、さらに険しさを増してくるので気を抜かないように注意しましょう。

7:25 七合目~九合目(千本檜小屋)

八海山屏風道
八海山屏風道
八海山屏風道
八海山屏風道
八海山屏風道
八海山屏風道
七合目は小広場になっており、振り返るとこれまた魚沼平野がドカンと見渡せます。ずーっと向こう側の山々まで見えてまさに絶景です。少し登ったところに摩利支天像があるようですが、どうやら見落としていました。このあたりは屛風岩の真上で、滝の景観が素晴らしいです。まじで。

少し下ると枯れ沢に当たるので、赤い矢印を頼りに登って対岸に渡ります。その後は全行程で一番長い鎖・縄・岩場の登場です。踏ん張りどころですね。頑張って登り終えると尾根上に出ます。前方には八ツ峰の岩峰がバッチリと見えるので大興奮です。もうひと登りすると九合目の千本檜小屋に到着です。この時点ですでに達成感が半端ないです。

8:30 九合目(千本檜小屋)~八ツ峰(大日岳まで)

八海山屏風道
八海山
八海山
八海山
八海山
八ツ峰
八ツ峰
八ツ峰
八ツ峰
八ツ峰
目の前には越後駒ケ岳が鎮座しています。左側に目をやるとぼんやりながらも日本海や弥彦山が見えました。ド晴天でめちゃめちゃ気持ちが良いです。紅葉は若干枯れ気味と言いましたが、パッと見る感じではまだまだ良い具合です。

ちなみに千本檜小屋がロープウェーコースとの合流地点になります。この時間ではまだ到着していないので、ここにいるのは屏風道組と宿泊組だけなのでとても空いています。したがって、後の鎖場渋滞にも巻き込まれずに済みます。

さて、ここからまた気を引き締めなければなりません。八海山の代名詞とも言える八ツ峰の横断です。ここからは19本の鎖や梯子を伝い、十合目の大日岳(1,720m)まで渡ります。看板にもありますが、落ちたらまず助かりません。くれぐれも油断せずに進みましょう。3点支持の技術は必須ですよ。

9:30 八ツ峰(大日岳から)~入道岳

八ツ峰
八ツ峰
八ツ峰
八ツ峰
八海山
十合目は大日岳ですが、八海山の最高峰は入道岳(1,778m)となります。ひとまず大日岳から鎖で20mほど下ります。体感的にはほぼ垂直降下です。とはいえ、ここまで来れる人であれば問題ないでしょう。

大日岳から入道岳の間はなんとなく景色が変わります。女性的というか、ゴツゴツした岩峰とは違う柔らかい山の印象を受けました。とりあえず草紅葉がめちゃめちゃきれいです。

10:00 入道岳(休憩時間:30分)

入道岳
入道岳
入道岳
眺望が抜群なので、八ツ峰で満足せずに必ず訪れましょう。さほどきつくありません。手前は越後駒ケ岳から続く中ノ岳、その間にひょっこりとんがり頭の荒沢岳。奥には福島や群馬、栃木の山々がばっちりと見えます。休憩するには抜群の場所です。

10:30 入道岳~新開道ルート~駐車場

新開道ルート
新開道ルート
新開道ルート
大日岳を下りてすぐのところにある迂回路分岐まで戻ります。ここから下に向かい、十数本のハシゴを下って斜面を横にへつると新開道分岐の消えかけた標識があります。あとは黙々と、ただひたすら下っていきます。途中、横を見ると岸壁を彩るなんとも美しい紅葉、振り返ると八ツ峰の立派な岩峰が目に入ります。思わず見とれてしまいます。

12:30 駐車場

お兄さんと話していたら、もの凄いスピードで下山してしまいました。普通に下ると3時間ほどかかります。きちんと計画性をもって行動しましょう。

屏風道登山時のポイント

【最寄りの駐車場を確保する】
20台くらいしか停められません。したがって何はともあれ早い時間が良いです。ハイシーズンであれば遅くとも5:00には着きたいところ。トイレがないのでずっと手前にあるコンビニにお邪魔しましょう。もちろん何かしら購入しましょうね。

【鎖場渋滞を回避する】
八ツ峰では自然と鎖場渋滞が生じます。特にロープウェーコースの方たちと一緒になると時間を要します。単純に利用人数が多いですからね。一方、屏風道コースの利用者は全体のごく一部なので、さほど渋滞の心配はいらないかなと感じます。

ロープウェーの運行時間は平日8:30 – 16:00(下り最終16:30)、祝祭日8:00 – 16:20(下り最終17:00)、ロープウェー降り口から千本檜小屋まで90分~120分ほどかかります。

せっかく屏風道から登ったのであれば渋滞を回避したいところなので、祝祭日であれば9:30、平日であれば10:00には千本檜小屋に着いていたいですね。つまり、逆算して登山時間を決める必要があるわけです。

八海山について

  • 言わずと知れた修験者たちの修行の地
  • 越後三山の一座(越後駒ケ岳、中ノ岳、八海山)
  • 岩峰群は八ツ峰と称される(地蔵岳、不動岳、七曜岳、白川岳、釈迦岳、摩利支岳、剣ヶ峰、大日岳)
  • 大日岳(1,778m)が十合目だが、八海山の最高峰は入道岳(1,778m)
  • ゴツゴツとした岩山の印象が強いが、花の種類も豊富。紅葉だけでなく新緑シーズンも魅力的。
  • 『新潟100名山+10』から一部抜粋