【二王子岳】冬の積雪量の多さを感じた梅雨時期の登山|2022年6月26日
二王子岳の登山を検討中の方
『二王子岳ってどんな感じだろう。なにか情報があれば教えてほしい。』
この記事は備忘録ですが、少しでも参考になれば幸いです。
本日の内容
- 感想
- スケジュールなど
- 登山ルート
- 二王子岳について
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感想
間もなく7月ということで、下界の気温は30℃を越えていました。登山口付近では30℃まではいかずとも、暑さを感じます。さらに前日の大雨の影響もあり、かなり蒸し暑く感じました。
それでも3合目を過ぎると暑さはだいぶ和らいできました。その代わりと言っては何ですが、このあたりからセミとカエルの合唱が始まります。最初こそ良かれと思って聞いていましたが、あまりの大音量のため次第に耳障りになるほどです。
油コボシ付近には雪渓が残っていました。そんな冬の余韻を感じつつ登り詰めていくと、ニッコウキスゲとヒメサユリから成るプチお花ロードが出迎えてくれます。ここまでくればもう一息。奥ノ院を過ぎると、ひときわ目立つオレンジ色の避難小屋。その先が山頂です。
山頂は残念ながらガスっており、飯豊連峰の全貌を拝むことはできませんでした。それでも感じる圧倒的な深さを誇る峰々の片鱗を感じることができました。
スケジュールなど
【日にち】2022年6月26日(日)
【天候】晴れのち曇り、微風
【気温】3合目までは蒸し暑いが、それ以降は暑さ和らぐ
【登山ルート】二王子神社↔山頂
【時間】5時間(上り2時間50分、休憩40分、下り1時間30分)
【電波状況】山頂付近は圏外(au)
登山ルート
日本二百名山ということで登山道が整備されており、まず迷うことはありません。滑りやすい云々はありますが、危険箇所もないので安全に登山を楽しむことができます。
二王子岳はこの界隈において、登山レベルを計るバロメーターになっている山です。一般的な登りのコースタイムが4時間のところを3時間前後で登れたら、県内の山はどこでも問題なく登れるという目安になっています。という話を達人から伺ったことがあります。
7:00 登山口~一合目
駐車場は神社の境内にスペースがありますが、登山客は橋を渡った奥に停めることになります。約30台ほど停められるので、そうそう埋まることはないでしょう。
境内にトイレがあるので先に済ませておきましょう。登山口は境内の奥にあります。危険箇所はありませんが、登山届はきっちりと書いて進みましょう。
一合目まではしばらく杉林内を歩きます。ウォーミングアップにはちょうど良い程度の緩い登りが続きます。可憐なヤマアジサイを眺めたり、小川の流れる音を聞いたりしながら身体を慣らしていきましょう。
7:20 一合目~二合目(神子石)
立派な杉に一合目の標識。小さい広場になっているので小休止にはちょうど良いです。ここから急登が始まり、雑木林となります。
7:35 二合目(神子石)~三合目(一王子避難小屋)
突如、巨大な神子石(みこいし)が現れます。このすぐ上に二合目の水場があります。
7:50 三合目(一王子避難小屋)~四合目
さらに急登が続き、やがて三合目の一王子避難小屋に到着です。避難小屋から少し下ると水場があります。こんこんと溢れているので真夏でも枯れることはなさそうです。四合目までさらに雑木林の中を進んでいきますが、この辺りからセミ(ヒグラシ)とカエルの合唱が始まります。
8:10 四合目~五合目(定高山)
ブナ林が四合目ですが、セミとカエルの合唱が半端ないです。きっと尋常ではない数のセミとカエルがいるのでしょう。序盤こそ良いなと思って聞いていましたが、いい加減耳障りになるほどです。
8:25 五合目(定高山)~六合目
五合目の定高山に到着です。標高は994.4m。分岐のようになっていますが、標識のとおり左側に進みます。道中、日本固有の希少なモリアオガエルが生息する鴨池を通過します。泡巣があれば一目瞭然です。
8:50 六合目~七合目
六合目付近でなんとなく稜線に出ます。二王子岳で一番の急登と名高い油コボシを通過しますが、言うほど大したことはありません。油コボシの脇にはまだまだ多くの残雪が見られ、改めて冬の積雪量の多さを感じることができます。
9:05 七合目~お花畑
油コボシが終わったかどうかくらいで、七合目に到着です。七合目を過ぎると一気に視界が開けます。開けた先には遠くの山々や越後平野を確認することができます。この辺りにも残雪があり、プチ雪渓歩きが楽しめます。
この付近で登山道からちょっと外れたところにプチ池塘があり、そこにはミズバショウが咲いていました。場所はすれ違ったベテランさんに教えていただきました。こういった情報も貴重ですね。
9:20 お花畑~三王子神社
夏場は枯れているかもしれませんが、小さな水場があります。わたしは飲んでも平気でしたが、ここは状況によるかもしれません。
メインのお花畑にはまだ早かったようですが、サクラソウ?やオオバキスミレ?イワイチョウ?が咲いていました。あとはニッコウキスゲらしき若芽が生えていましたが、この付近にはまだまだ残雪が多かったため、花のピークは7月中旬くらいになりそうです。
9:30 三王子神社~二王子岳山頂
お花畑も束の間、三王子神社の祠の脇を通って一気に稜線に飛び出すと、あとは山頂までなだらかな稜線歩きとなります。途中、ニッコウキスゲとヒメサユリのプチお花ロードが出迎えてくれます。
琵琶池を過ぎると、いよいよ最後の登りです。なおこの琵琶池、モリアオガエルと思われる泡巣が大量にありました。一瞬ゴミかと思いましたが、チラッと覗くとたしかに卵らしき物体が確認できました。違ったらすみません。
雨量計がある奥ノ院跡にでると山頂は目の前です。途中、二本木山への分岐がありましたが、時間と天候の都合上行きませんでした。
二王子岳避難小屋はひと際目立つオレンジ色の建物です。たまたま管理人さんがいらっしゃったので話を伺ったところ、この避難小屋は1964年の東京オリンピックの年に建てられたものだそうです。室内の床板こそ最近張り替えたものの外観は当時のまま。頑丈な造りに驚きました。
9:50 二王子岳山頂でお昼ごはん
そんなこんなで山頂です。あいにくガスっており、飯豊連峰の眺望はイマイチでした。
10:30 下山開始~登山口
さっさと昼食を済ませて下山開始です。
12:00 登山口
黙々と、淡々と下りてきました。
二王子岳について
新発田市と胎内市にまたがる飯豊連峰の前衛峰が二王子岳です。天候さえ良ければ山頂からの飯豊連峰の展望は圧巻で、その大パノラマに魅了されてこの山に登る人も多いようです。
実は残雪期に2回ほど登ったことがあるのですが、本当にびっくりするくらい眼前に飯豊連峰が広がっており、絶景とはこのことかと感じました。したがって、それに比べるとこの時期は正直言って大変微妙です。
大変微妙ではあるのですが十分に登りごたえがあるし、言うても山頂からの展望は素晴らしいです。トレーニングとしても最適ですし、新潟市からわりと近いのも魅力です。
ただし、夏は暑いです。わたしは秋の紅葉シーズンに改めて登ってみたいと思いました。
新発田温泉あやめの湯
二王子岳の登山後は新発田温泉あやめの湯で決まりです。茶褐色の濁り湯でやや熱く、無臭だけど塩味や鉄味を感じる温泉です。しかも大人420円、小人260円という低価格で利用することができます。汗を流すだけなのでとってもありがたい。無料の休憩室もあるので、少し休んでから帰路につくとちょうど良いかもしれません。
参考文献
新潟県山岳協会:新潟100名山, 新潟日報事業者, 2010
新潟県山岳協会:新潟100名山+10, 新潟日報事業者, 2020