【大蔵山】冬の登山でしか見られない霧氷と樹氷の世界|2022年2月26日
冬の大蔵山の登山を検討中の方
『冬の大蔵山ってどんな感じだろう。なにか情報があれば教えてほしい。』
この記事は備忘録ですが、少しでも参考になれば幸いです。
※タイミングによってはトレースがない場合があります。縦走路よりも途中の雑木林でコースロストしてしまう危険性が高いです。くれぐれも『引き返してなんぼ』くらいの気持ちで向かいましょう。
本日の内容
- 感想
- スケジュールなど
- 登山ルート
- 大蔵山について
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感想
やばいです。めちゃめちゃ良かったです。同じ里山だけど弥彦山とも坂戸山とも違う、抜群の眺望が楽しめました。標高こそ864mですが、山頂は360度の大パノラマ。越後平野から粟ヶ岳や守門岳、福島方面に飯豊連峰などなど全部見えます。
今回は行けませんでしたが、菅名岳への縦走路はいずれ挑戦したいと思いました。ただし、里山といえど厳冬期です。一旦天候が崩れれば、恐ろしい冬山と化すことでしょう。くれぐれも十分な装備、安全なルートや天候の確認など、堅実な判断力を持って臨みたいです。
今回、わたしは序盤からワカンをつけて登りましたが、多くの方は登山靴もしくは軽アイゼン程度で登っている様子でした。縦走路はさすがにワカンないしスノーシューが必要でしたが、意外と埋まらないのかもしれません。それにしても新雪の上を歩くのってめちゃめちゃ気持ちいいです。
わたしが行った時間帯、先行者が二組ほどいたのでトレースができていて助かりました。もしトレースがなかったらさっさと引き返していたところです。冒頭でも書きましたが、里山といえど絶対に無理は禁物です。
スケジュールなど
【日にち】2022年2月26日(土)
【天候】曇りのち晴れ、時々強風
【気温】中腹以降は0°以下
【登山ルート】大蔵コース~一部縦走路(三五郎山まで)
【時間】4時間45分(上り2時間45分、休憩1時間、下り1時間)
【電波状況】問題なし(au)
装備品
装備品をざっと挙げると以下のような感じです。わたしの技量不足・経験不足もあるでしょうが、冬の里山程度でもこのくらいの装備は必要だと思います。なるほど、これはお金がかかるわけですね。
登山ルート
登山口にある看板なので、めっちゃ汚れています。写真右側の『大蔵コース』から上り、菅名岳につづく縦走コースの半分くらいまで(おそらく三五郎山)行って引き返してきました。菅名岳はばっちり目視できていましたが、トレースがなくて怖かったのがその理由です。
以下に写真を載せていきますが、標識がほとんど見つけられませんでした。きっと雪の下なのでしょう。とりあえず撮った順に並べていきますのでご容赦ください。
7:45 駐車場~分岐点
「大蔵山・菅名岳 登山者用駐車場」がありますが、この日は除雪されていませんでした。無理矢理突っ込んでいきましたがおすすめしません。おとなしく手前の「いずみの里」さんに駐車させてもらいましょう。徒歩2-3分の距離をケチってスタックしてしまってはとんだ笑いものです。
駐車場から分岐点までは林道を10分ほど歩きます。このあたりは踏み固められているので埋まることはありません。ウォーミングアップにはちょうどよい距離です。
7:55 分岐点~登山口
菅名岳・大蔵山・鳴沢峰の分岐点です。今回は大蔵山なので右側の「大蔵コース」を進みます。看板を過ぎて間もなく、ずいぶんと控えめな細い橋を渡ります。祠を過ぎて斜面を登っていくと、なにやら道路を横切って本来の登山口?に辿り着きます。写真にがっつりと指が写り込んでいますが、「大蔵山へ」という看板が見えます。
8:15 登山口~二合目
ここからは、ひたすら杉林をジグザグに登っていきます。このあたりは保安林になっているようですね。草木を勝手に伐採したり、勝手に持ち出したりしてはいけません。
8:40 二合目~三合目
二合目を過ぎると雑木林というかブナ林へと変化していきます。これから似たような景色が続くので、トレースがないときは十分に注意して進みましょう。
8:55 三合目~六合目付近
あっという間に三合目です。ここから六合目付近までの間にブナもしくはカツラらしき巨木がお迎えしてくれます。余談ですが、この巨木についているサルノコシカケらしきものは「火口」として利用できるそうです。とはいえ、やたらめったに採取するのはダメですよ。
9:30 六合目付近~八合目付近
途中で一旦開ける場所があります。冬季以外の写真と照らし合わせたところ、この付近が六合目になるようです。なお六合目を過ぎてもずっとブナ林が続きますが、この辺りからグッと気温が下がって風を強く感じるようになります。ふと木々に目をやると、霧氷(エビの尻尾)らしきものが確認できます。同じ方向から冷たい風と雪が吹き付けれている証拠です。
10:05 八合目付近~大蔵山山頂
おそらく八合目付近ですが、ここから大蔵山の山頂が確認できます。そしてこのあたりが霧氷のピークです。しかもちょうどよく晴れ間が見えてきました。霧氷と青空のコラボレーションはやばいです。しばらく堪能したのち、最後の急登に向かいます。このとき、まるで空に向かって登っていくような感覚があってものすごくゾクゾクしました。
10:25 大蔵山山頂
大蔵山の山頂。はい、最高です。「わ~、すげぇ」という言葉が勝手に漏れ出ます。まず目に映るのは、真正面にそびえ立つ粟ヶ岳と守門岳です。白銀に染まった台地から眺める、これまた白銀に染まった山々、そして振り返ると越後平野がこれでもかと広がっています。ずっとここにいたくなりますし、大蔵山が人気な理由がよくわかりました。
山頂には目印となる鈴があるのですが、ほとんど埋まっていました。この鈴ですが、積雪のない時期の写真と比べたところ、どうやら3mほどの高さに設置されているようです。それがほとんど埋まっている状況なので、ものすごい積雪量です。
さて、写真だけでは伝わらないので少し動画を撮ってみました。何度も言いますが、もう景観がやばいです。風切り音がすごいので音量には注意してください。
10:30 大蔵山~三五郎山
大蔵山から菅名岳方面(三五郎山)に向かう縦走路。もっふもふの新雪の上を歩いていきます。風こそ強いですが、そんなことはまったく気にならないほどの大絶景に目が奪われます。ほんのり雪庇ができているので、くれぐれも近づかないようにしましょう。
11:00 三五郎山でお昼ごはん
当初の予定では大蔵山→菅名岳→丸山尾根コースから下山するつもりでした。しかし三五郎山付近でトレースがなくなっており、ちょっとビビッてしまい引き返すことにしました。後続の方が数名ほど縦走していきましたが、なかなか大変そうに見えました。
三五郎山からふと横山方面(守門岳側)に目をやると、遠目に樹氷が見えました。スノーモンスターってやつです。初めて見たのでとっても感動しました。新潟にもあるんですね。近くまで行こうかと思いましたが、こちらもトレースがなくて怖かったので途中まで行って引き返しました。
改めて三五郎山に戻り、キャプテンスタッグのEVAフォームマットを敷いてお昼ごはんです。休憩程度で使うぶんには、安物だけど断熱性は十分でした。わたしは携帯性と利便性が損なわれない程度(およそ6ブロック)に切り取って使用しています。座面+荷物置きにはちょうどいいサイズです。
それにしても風が強くてじっとしているととても寒いです。カップラーメンでも食べようかと思いましたが、パンとコーヒーをお腹に入れて撤収です。今回はあえてアルコールストーブを使いましたが、やはりガスバーナーのほうが使いやすいかもです。風には強かったですけどね。
12:00 下山開始~登山口
下山開始です。三五郎山から大蔵山方面に向かって進みます。大蔵山付近では風除けをしながらお昼休憩をとるグループがポツポツ。みなさん最高のロケーションのなか、思い思いに時間を過ごしています。何を食べてもおいしいに決まっていますね。
13:00 登山口
記録していなかったので正確な時間がわかりませんでした。でもほぼ休まずに淡々と下りてきたので、60分~90分くらいだったと思います。ワカンを履いていたおかげか、とってもスムーズに下山することができました。
大蔵山について
大蔵山(おおくらやま)は新潟県五泉市に位置しています。標高は864.2mで菅名岳・鳴沢峰とともに連山を成しています。お手軽なハイキングコースとして親しまれており、『五泉山岳ガイドマップ』にも掲載されています。とは言うものの、冬期に限ってはちゃんとした冬山と化しますので侮ってはいけません。
「大蔵山・菅名岳 登山者用駐車場」というか「いずみの里」の手前には『吉清水』という湧き水があるので、年間を通して冷たい天然水がいただけます。飲み水を忘れても、さいあくここで手に入るので安心です。
ところで大蔵山って新潟100名山じゃないんですよね。夏山はわかりませんが、冬山の感じからすると新潟100名山に選ばれてもまったく不思議ではないと思いました。
菅名岳・大蔵山・白山ほか登山情報|五泉市公式ホームページ
【お知らせ】1.令和3年度の白山山開き(4月4日)について黄金の里会館前でのセレモニーはありません。2.令和3年度の高立山・菩提寺山山開き(4月29日)について山頂でのセレモニー等はありません。