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【丹後山・中ノ岳】一泊二日のハードな周回登山|2022年10月21-22日

登山

丹後山・中ノ岳の周回登山を検討中の方
『丹後山・中ノ岳ってどんな感じだろう。なにか情報があれば教えてほしい。』

この記事は備忘録ですが、少しでも参考になれば幸いです。

本日の内容

  • 感想
  • スケジュールなど
  • 登山ルート
  • 丹後山について
  • 中ノ岳について

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感想

丹後山
めっっっちゃきつかった、というのが率直な感想です。今回は丹後山から中ノ岳への周回でしたが、8割くらい直登且つ急登です。中ノ岳から丹後山でも結果は同じですが、むしろこちらの方がきついかもしれません。したがって、どちらを選択してもきついことには変わりない山行となります。

お目当ての紅葉ですが、さすがに中腹以降は枯れ始めといった印象。それでも赤黄に色づいた紅葉を満喫することができました。ちなみに稜線沿いはチシマザサの群生地なので紅葉とは無縁。草紅葉は部分的に楽しめます。

丹後山からの周回の際、中ノ岳避難小屋まで向かって一泊することが多いようですが、私にはとても真似できませんでした。軽装備で日帰りする方も多々おられましたが、きっと彼らは鉄人なのでしょう。来年、日帰りにもチャレンジしてみたいものです。

スケジュールなど

【日にち】2022年10月21-22日(金・土)
【天候】晴れ~曇り、無風~やや強い風
【気温】最高12℃、最低3℃くらい
【登山ルート】十字峡~丹後山(避難小屋宿泊)~中ノ岳~十字峡
【時間】13時間50分(初日:5時間20分、2日目:8時間30分)
【電波状況】三国川ダム付近まで(au)
【小屋情報一覧】魚沼の山小屋・避難小屋

持ち物

丹後山
ドイター
・ミレー ティフォン 50000 ウォームストレッチジャケット
・ミレー ティフォン 50000 ストレッチパンツ
・ミレー トレッカーウインターパンツ
・ミレー ロングスリーブシャツ
・ミレー クータイ II ウール ジップ ロングスリーブ
・ミレー K ライト グリッドジャケット
・ダウンジャケット
・SEA TO SUMMIT Spark SpⅣ
・NEMO スリーピングエアパッド テンサー
・エマージェンシーシート
・アルコールストーブ一式
・EPIgas シングルチタンマグ
・デジタル一眼レフカメラ(レンズ、三脚、バッテリー)
・OSMO ACTION
・地図
・ウイダーインゼリー×3
・カロリーメイト×2箱
・カップヌードル
・カレーメシ
・サラダチキンスティック×4
・サラダパック×2
・ビーフジャーキー×1
・おやつ
・水分2.5ℓ(避難小屋で1ℓ追加)
・ポカリスエットパウダー×1

注意点

秋も深まってきた頃合いです。真冬ほどではないにしろ、夜中から朝方にかけての気温は0℃近くなります。寝具に関しては冬仕様が良いでしょう。避難小屋に毛布とシートが備えてありますが、あくまでも補助的に使わせていただきましょう。

避難小屋は10/16をもって冬囲いをして閉じてあります。同時に大型の雨水タンクも撤去されています。管理人さんがポリタンクいっぱいに雨水を保存してくれていますが、あくまでも非常用です。無駄にせず、大切に使わせていただきましょう。

日中、陽が射しているとわりと暖かいですが、天候はいつどうなるかわかりません。防寒対策には万全を期して臨みたいものです。当然、稜線上は雨風を遮れるものはありません。

丹後山↔中ノ岳は思ったよりも距離もあれば高低差(登り返し)もあるため、想像以上に体力が削られるし時間もかかります。どなたかもおっしゃっていましたが、わりと健脚向けのように感じます。途中、エスケープもできないので中途半端に進んでしまうと引き返すにも躊躇してしまいます。縦走や周回をしている方が多いのも事実ですが、それになりの覚悟をもって進むことをおすすめします。

反省点

自戒の念を込めて。水分がちょうど1ℓ足りなくなり、避難小屋で補給させていただきました。知り得る限りルート上に水場はなく、補給するには避難小屋の非常用雨水を使用せざるを得ませんでした。衛生管理上、使用の際は煮沸してから利用することをおすすめします。

丹後山↔中ノ岳は地図で確認した以上に険しいルートでした。尾根歩きだからなと、正直タカをくくっていましたが、予想以上にきつかったのは言うまでもありません。実際に歩いてみなければわからないといえばそうなのですが、自身の能力をしっかりと見極める必要があります。

一泊二日で冬仕様、さらにカメラ関連の道具のせいで荷物が重くなりました。もう少し軽ければまた少し違ったかもしれませんが、「なんとかなるだろう」という謎の根拠で向かったのがアダとなりました。やはり「軽いは正義」です。

登山ルート

丹後山
丹後山から登るにせよ中ノ岳から登るにせよ、いずれも十字峡からスタートです。それぞれの登山口(丹後山の正確な登山口はもっと先)自体は徒歩5分くらい離れていますが、大した距離ではありません。駐車場は数ヵ所に合計20台くらい停められるスペースがあります。

どちらのルートも道迷いをするような箇所はなく、比較的安全と言えます。ただし中ノ岳ルートにはガレ場、鎖場、岩場が点在しています。特に下りの際は注意したほうが良いでしょう。丹後山と中ノ岳(具体的には兎岳と中ノ岳)の間が若干ヤブっていたり、登山道が狭い箇所があります。場所的に疲労が溜まっている頃合いなので、滑り落ちないように少し注意しましょう。

いずれのルートも直登且つ急登が続き、登り返しなんてほとんどありません。おかげで距離的には短いですが、1,500mないし1,600mの標高差を一気に登ることになります。これがめっちゃきつい。とくに中ノ岳。誰が言ったか知りませんが、中ノ岳の急登は「変態急登」と呼ばれています。行けばわかりますが、たしかに変態です。とくに8合目~9合目は壁ですね。逆ルートで周回だったと思うとゾッとします。丹後山もなかなかですがね。

登り返しに関しては、丹後山と中ノ岳の間の兎岳付近に激しめの箇所があります。なかなかエグいので、気力を振り絞って臨む必要があります。

初日

初日、もともと丹後山避難小屋に泊まるつもりだったので急ぐ必要はありませでしたが、それでも7時には登り始めました。駐車場にはすでに数台の車が停まっていましたが、どうやらそのほとんどが日帰り登山だったようです。強者すぎる。

7:00 十字峡駐車場~丹後山登山口

丹後山
丹後山
丹後山
丹後山
丹後山
駐車場は数ヵ所あります。こちらには路駐も含めて10台くらい、別のところに10台くらい停められます。そんなに人気のある山ではないので、おそらく満車になって困るということはなさそうです。登山届がゲート脇にあるので確実に書いて進みましょう。

ものすごく綺麗な渓流(三国川)を眺めつつ、上流に向かって2kmほど側道を進みます。渓谷美が見事で飽きることなく進んでいけます。しばらく行くと「丹後山登山口50m先」の看板が見えてきます。

7:45 丹後山登山口~一合目

丹後山
丹後山
左手に控えめな登山口が見えてきます。登り始めからブナ林の急登が続き、一気に心拍数が上がります。

8:10 一合目~二合目

丹後山
ぐいぐい登って一合目の鉄砲平です。由来はわかりませんが、その昔、鉄砲撃ちのキャンプ地だったのかもしれません。まだまだ登りが続きます。

8:45 二合目~三合目

丹後山
丹後山
丹後山
キタゴヨウのある二合目です。ここで一旦、ようやく平坦な尾根に出ます。同時に左側には中ノ岳から兎岳、右側には巻機山が一望できます。二合目でこの眺望は素晴らしい。束の間、再び急登が始まります。

9:25 三合目~四合目

丹後山
丹後山
丹後山
枯れたキタゴヨウ?の大木がある三合目。尾根を歩いているため基本的に眺望が良いです。赤黄橙色に染まった紅葉と青空のコラボレーションが素晴らしいです。ここから急登と緩登を繰り返して進みます。

10:05 四合目~五合目

丹後山
丹後山
おそらくジャコノ峰と呼ばれる四合目。ここでさらに展望が開けます。左手には兎岳から中ノ岳へと続く周回ルートがぐるっと確認できます。丹後山山頂付近はチシマザサの緑のが生い茂っています。この辺りが樹林帯のピークと思われ、少しずつ灌木帯へと変わっていきます。

10:45 五合目~六合目

丹後山
丹後山

おそらくジャコ平と呼ばれる五合目。すっかり灌木帯です。

11:00 六合目~七合目

丹後山
丹後山
六合目以降、チシマザサの勢力が増してきます。そんな移り変わりを横目にさらに急登を進んでいきます。

11:20 七合目~八合目

丹後山
丹後山
丹後山
丹後山
丹後山
笹原に囲まれてきた七合目。眼前には八合目のシシ岩や丹後山の稜線が確認できます。すっごい景色。

11:45 八合目~九合目

丹後山
丹後山
シシ岩のある八合目。丹後山から中ノ岳にかけての稜線、中ノ岳の変態急登が眼前に飛び込んできます。もしかしたら山頂よりも八合目のほうが圧巻の景色かもしれません。

八合目から九合目にかけて、チシマザサの緑の絨毯のなかを進みます。全行程の中でおそらく一番気持ちの良い尾根歩きです。振り返れば眼下には辿ってきた尾根、左手には丹後山から中ノ岳へと続く稜線、右手には越後沢山から巻機山へと続く稜線が一望できます。

12:10 九合目~丹後山山頂

丹後山
丹後山
九合目。巻機山方面への縦走路の分岐点ですが、現在はヤブっており正規ルートはありません。積雪期ならワンチャン行けるのかもしれませんが、素人が行くところではないでしょう。さて、稜線を5分ほど進むと丹後山山頂です。それにしても九合目と山頂の間、近すぎやしませんかね。

12:15 丹後山山頂

丹後山
丹後山
標高1,808m、ようやく丹後山山頂に到着。長かった。山頂は避難小屋から少し先にあります。見渡せば名峰ばかり。360°の大パノラマです。稜線沿いには翌日向かう中ノ岳、その奥には八海山や越後駒ケ岳も顔を覗かせています。遠目ながらもひと際尖った山容の荒沢岳も同じ方角に確認できます。

稜線の真反対には平ヶ岳が雄大に広がっています。避難小屋側には手前に巻機山、ずーっと遠くには苗場山や妙高山なども確認できます。天候もよろしくて最高です。

丹後山避難小屋に宿泊

丹後山
丹後山
丹後山
丹後山
丹後山
中ノ岳
10/16をもって小屋終いだったようです。大型の雨水タンクも撤去されていましたが、室内にはポリタンクいっぱいに雨水が貯水してありました。ありがたい。積雪対策として冬囲いが施されていましたが、利用するには問題ないようです。利用後は必ず元に戻しましょう。

室内にはシートが敷かれていましたが、結局この日は一人でした。室内気温は日中12℃、明朝6℃でした。とりあえずさっさと寝床を作り食事を取ります。しばらく仮眠を取ってから外に出てみると夕暮れ時。刻々と変化する空色を堪能しながら良い時間が過ぎていきます。

今晩から明朝にかけ、たまたまオリオン座流星群だったのですが、ちょうど良い時間帯に曇ってきたので残念ながら拝むことができませんでした。

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二日目

丹後山の直登と急登、荷物の重さにやられ、両下肢にかなりの疲労が溜まっていました。情けないなと思いながらも軽く朝食を食べ、避難小屋を掃除して出発します。

7:00 丹後山山頂~利根川水源の碑

中ノ岳
雲も出ていますが、晴れ間も見えています。中ノ岳に向かって出発です。チシマザサの絨毯の中、稜線沿いを進んでいきます。それにしても良い景色。

7:35 利根川水源の碑~大水上山

利根川源流
利根川源流
関東圏の皆さま、ここが日本最大級の河川、利根川の水源地です。ここに溜まった雪渓の水滴から利根川が始まると思うとすごくないですか。稜線上、越後三山を背景に記念碑が建てられています。

7:55 大水上山~兎岳

大水上山
大水上山
大水上山
大水上山は平ヶ岳へと続く稜線の分岐点となっていますが、ヤブに覆われているため正規ルートはありません。積雪期であれば行けるようですが、巻機山同様、素人が行くところではなさそうです。

次第に中ノ岳、その手前に兎岳が近づいてきます。近くで見るとなかなかエグい。名前の可愛さとは裏腹に激登りです。疲労が溜まった身体には堪えます。何度も何度も立ち止まりながら進んでいきます。

振り返ると丹後山から巻機山にかけての稜線が見事。素晴らしい眺望です。

8:40 兎岳~池ノ段(中ノ岳九合目)

兎岳
兎岳
兎岳
荒沢岳
中ノ岳
中ノ岳
標高1,925mの兎岳。山頂から眼前に越後三山がどーんと現れます。中ノ岳って裏側(群馬側)から見ると、かなり荒々しい山容です。表側(新潟側)から見たときの、たおやかな山容とは随分と異なります。それにしても兎岳への激登り、めっちゃきつかった。

さて、中ノ岳に向けてこれからまた激下りですが、その感じからすると、おそらくこちらの方がヤバいです。すれ違った方たちもかなりヤバいと言っていました。

兎岳は荒沢岳へと続く稜線の分岐点となっており、こちらも上級者向けとなっています。荒沢岳と越後三山を一日で縦走してしまう猛者もいるようですが、きっと達人中の達人なのでしょう。なお、荒沢岳は10月中旬に鎖を外してしまうので行かれる際は要確認です。

兎岳から中ノ岳が長いです。兎岳から激下り後、中ノ岳の激登りがあります。遠目で見てもうんざりするような急登です。まったく優しくない稜線歩きですね。途中、荒沢岳との間に雪渓が残っていました。山深さ、雪深さを感じる瞬間です。

11:00 池ノ段(中ノ岳九合目)~中ノ岳山頂

中ノ岳
中ノ岳
中ノ岳の激登りもようやく終了。ここまで来れば山頂は目前です。ここからガレ場が増えてきます。疲労が溜まっているので少し注意して進みましょう。

11:15 中ノ岳山頂

中ノ岳
中ノ岳
富士山
標高2,085m、なんとか中ノ岳に到着です。風が強かったですが、視界はわりと良好。全方位見渡すことができました。越後三山では頭一つ抜けて高い山というのがわかります。山頂はあまり広くなく、10人ちょいが限度でしょうか。方位盤が設置されておりその方角を眺めると、なんと富士山が確認できました。かなり遠くでボヤっとしていますが紛れもない富士山です。ちょっと感激です。

中ノ岳避難小屋は山頂から5分ほど下ったところにあります。丹後山避難小屋と同様、冬囲いがされていましたが利用することは可能です。

11:40 中ノ岳山頂~八合目

中ノ岳
中ノ岳
雨量観測所のある日向山(五合目)が見えます。少し休憩したら下山開始。中ノ岳の代名詞とも言える「変態急登」をもくもくと下っていきます。池ノ段(中ノ岳九合目)~八合目がとにかくエグい。往路に選ばなくて良かったと心底思いました。

12:15 八合目~七合目(小天上)

中ノ岳
中ノ岳
八合目から見上げると、壁です。ここから先、ザレ場があるので下山の際は注意しましょう。滑り落ちるとちょっとまずい場所です。

12:35 七合目(小天上)~六合目(生姜畑)

中ノ岳
中ノ岳
七合目から中ノ岳山頂を一望できます。すでにめっちゃ下ってきた感があります。ここから先、下るにつれて紅葉の色づきがちょうど良い感じです。

13:00 六合目(生姜畑)~五合目(日向山)

中ノ岳
中ノ岳
ぽつぽつと池塘が見られます。この辺りは生姜畑で鉱山の跡地だったようですが、まったくそのような気配はありませんでした。

13:20 五合目(日向山)~四合目

中ノ岳
中ノ岳
雨量観測所のある、わりと平坦な五合目。激下りのせいで足に力が入りません。少し休憩したらさらに急登を下っていきます。この辺りはブナ林に囲まれています。黄色く色づいたブナが美しいです。

14:00 四合目~三合目

中ノ岳
中ノ岳
四合目以後、やや緩やかな岩稜帯となります。ここでようやくゴールのダム湖がはっきりと確認できます。とはいえ、まだまだ下らないといけません。枯れたキタゴヨウ?の大木がかっこいい。

14:15 三合目~二合目

中ノ岳
中ノ岳
三合目~二合目はわりと緩やか。川の音が近づいてきました。

14:35 二合目~一合目

中ノ岳
中ノ岳
ここが最後の激下り。岩場交じりの登山道で、鎖場などもあります。気力・体力が限界にきているので慎重に下っていきます。それにしても変化に富んだ山ですね。元気があればめっちゃ楽しいと思いますが、今はただただ早く終わってほしい一心で下っています。

15:00 一合目~中ノ岳登山口

中ノ岳
ブナや灌木帯に囲まれた一合目。あと少しですが力が出ません。最後の水分休憩をとって下っていきます。

15:30 中ノ岳登山口

中ノ岳
コンクリートで吹き付けられた、やたらと急な階段を下りたらゴールです。めちゃめちゃしんどい山行でしたが、怪我もなく無事に下山することができました。

15:35 十字峡駐車場

中ノ岳
5分ほど歩いて駐車場へ。下山届をポストインして終了です。

丹後山について

丹後山
「見渡せば名峰がずらり、眺望に恵まれた利根川源流の山」。越後山脈が南端で三方に分かれる大水上山のすぐ南にあり、牛ヶ岳・巻機山に至る約19kmの主稜線は、標高1,800m級の峰々が連なっています。

丹後山から兎岳の間は、縦走を志す先人たちが苦労して足跡を刻んだものだそうです。丹後山から大水上山へ向かう東側斜面は利根川源流の水源地帯であり、稜線上には利根川治水100年の記念碑が建てられています。

登山道にはミツバオウレン、シラネアオイ、ニッコウキスゲなど時季ごとに花が迎えてくれます。秋季であれば色とりどりの紅葉に加え、チシマザサの緑や草原の草紅葉などが楽しめます。

中ノ岳について

中ノ岳
「たおやかな山容が特徴の越後三山の最高峰」。越後三山の中央に位置する中ノ岳は三山の最高峰で、越後駒ケ岳や八海山とともに信仰の山として祭られてきました。魚沼地方からは最奥に見えるため、中ノ岳と呼ばれるようになったそうです。

登山道の途中、日向山周辺の鉱山では生姜のような自然金が採掘されていたそうで、この辺りは生姜畑と呼ばれています。今でも探せばワンチャン、金が手に入るかも…ないか。

日本200名山ですが、ネームバリュー的には日本100名山の越後駒ケ岳、日本酒の銘柄になっている八海山のほうが有名でしょう。そういう意味では一番地味な存在なのかもしれません。しかしですね、厳しさでいうと中ノ岳がナンバーワン。登山センターに中ノ岳の唄が掲げられています。

「この山あなどれず 入りに立ちその全容見えずとも 頂に立ち心満ちる山 この山に登らずして越後の山は語れず まさに中心にあり要にあり 越後南魚沼 中ノ岳」

今回は下りでしたが、この唄の意味が十分にわかりました。この山に登らずして越後の山は語れません。標高こそ2,085mですが、十字峡登山口の標高が440mしかないため、1,645mもの標高差を登らなければなりません。しかもほぼ直登で急登です。言葉では伝わらないくらいキツい山です。

ちなみに何度も書きましたが、中ノ岳の山頂手前(八合目から九合目)の急登は「変態急登」と呼ばれています。誰が言い出したのか不明ですが、マジで変態ですよあれは。

参考文献

新潟県山岳協会:新潟100名山, 新潟日報事業者, 2010
新潟県山岳協会:新潟100名山+10, 新潟日報事業者, 2020