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【五頭山・菱ヶ岳】厳冬期の周回里山登山|2024年2月17日

登山

五頭山・菱ヶ岳の周回登山を検討中の方
『厳冬期の五頭山・菱ヶ岳の周回ってどんな感じだろう。なにか情報があれば教えてほしい。』

この記事は備忘録ですが、少しでも参考になれば幸いです。

本日の内容

  • 感想
  • スケジュールなど
  • 装備品
  • 登山ルート
  • 五頭山・菱ヶ岳について

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感想


行こう行こうと思っていた厳冬期の五頭山・菱ヶ岳の周回ルート、先日ようやく行くことができました。週末くらいしか活動できないサラリーマンの悲しいところですが、前回の二王子岳に引き続き奇跡的に天候に恵まれたためグルっと周回してきました。

早朝出発でしたがすでに先客あり。なるほど、考えることはみんな同じってわけです。とりあえずなんとか急いで登り、五頭山・前一ノ峰で朝日を眺めてから周回ルートへと進みます。この時点で周回する人は私ともう一人しかいませんでした。どうやら皆さんの目的は朝日だったようです。

さほど迷うところはないのでその点は安心ですが、小さくとも雪庇ができているので踏み抜かないように進みます。稜線は氷点下で風が吹いていたため、雪が締まっていて歩きやすかったです。その代わりコケると滑り落ちそうな箇所もあるので、周回する人はアイゼンが必須と思われます。

稜線では軽く上り下りを繰り返しつつ、飯豊連峰や守門岳などを眺めつつ気が付くと菱ヶ岳に到着です。標識や木々は雪の下なので何もありませんが360°視界良好です。アルコールストーブで湯を沸かして食事にしようかと思いましたが、思いのほか風が避けられず寒くなってきたのでアイゼンに履き替えて下山を開始しました。

結果的には大丈夫でしたが、雪が固く締まった急登があったりするので下山時もアイゼンのほうが良さそうでした。五合目くらいから雪も少なくなり、すっかり春の里山感が増してきました。それ以降は林の中を淡々と下って駐車場に戻ってきました。

さて後から聞いた話ですが、周回ルートは五頭山→菱ヶ岳ではなく菱ヶ岳→五頭山のほうが定番のようです。別にどちらでも構わないと思いますが、今回の感じから察するにおそらく菱ヶ岳→五頭山のほうがキツいです。ということで次回は菱ヶ岳経由で登ってみたいと思います。

スケジュールなど

【日にち】2024年2月17日(土)
【天候】晴れ、稜線は微風~強風
【気温】-3°以下
【登山ルート】菱ヶ岳登山口駐車場→五頭山→菱ヶ岳→菱ヶ岳登山口駐車場
【実働時間】5時間10分(別途、休憩25分)
【電波状況】基本圏内(docomo)
【積雪】詳細不明だが中腹以後では2m以上あり

装備品

・ミレー ティフォン 50000 ウォームストレッチジャケット
・ミレー モンテローザ パンツ ネオ
・ミレー ライトグリッドジャケット
・モンベル ウイックロンZEO ロングスリーブ ジップシャツ
・モンベル スーパーメリノウール 厚手
・ミレー アンダーウェア ドライナミック メッシュノースリーブ
・ミレー アンダーウェア ドライナミック メッシュタイツ
・モンベル フェイスネックゲーター
・モンベル アルパインハイソックス
・ゲイター:モンベル ゴアテックス ライトスパッツ ロング
・インナーグローブ
・オーバーグローブ:イスカ ウェザーテック オーバーミトン
・サングラス:モンベル アルパイングラスHD
・帽子:モンベル ストレッチクリマプラス200 イヤーウォームキャップ
・ヘッドライト:ブラックダイヤモンド コズモ350
・登山靴:モンベル アルパインクルーザー2800
・アイゼン:モンベル 12本 セミワンタッチアイゼン
・ワカン:エキスパートオブジャパン

登山ルート


※都合上、横にしてあります。見づらくてすみません。

5:00 菱ヶ岳登山口駐車場~五頭山・三ノ峰避難小屋

夜明けが早くなってきたとはいえ、さすがに5時はまだ真っ暗です。その代わり天候が良かったため駐車場から素晴らしい星空を眺めることができました。さて、まだこんな時間ですがすでに数台停まっています。みんな早すぎと思っていましたが、私が遅すぎました。今時期、のんびりと登って朝日を拝むには4:30出発くらいが良さそうです。

とにかく出遅れた分を取り戻そうとできるだけ急ぎました。急ぎましたが開始早々、「五頭の爆速ネキ」にあっという間に追い抜かれていきました。あれは登山のスピードじゃなかった、きっとトレランやってますね。小さなショックを受けつつも登ります。

6:20 三ノ峰避難小屋~前一ノ峰


惜しくも前方が赤く染まってきました。きっと爆速ネキは余裕で間に合ったことでしょう。

6:35 前一ノ峰~三叉路


東の空に真っ赤な太陽が昇ってきました。五頭山で見る朝日は初めてでしたがこれは美しいですね。5組ほどいらっしゃいましたが、その中に8歳のお子さんがいました。いったい何時から登り始めたのでしょう。早朝、こんなに寒いなかタフなお子さんです。

しばらく眺めた後、三叉路に向かって少し下ろうと思いましたが、思いのほか雪が硬く締まっており滑り落ちそうだったのでアイゼンを装着してから進みました。

6:50 三叉路~中ノ岳





三叉路を左側に進むと本峰ですが、今回は寄らずに右側の周回ルートを進みます。ちょうど良い具合に太陽光が差し込んで霧氷も照らされ、眩しさと美しさに目を奪われます。風が強くなったり弱くなったりするなか、気持ちの良い稜線歩きとなります。小さいながらも雪庇がついている箇所があるため、念のため注意して進みます。

7:30 中ノ岳~与平の頭


看板がなければ完全にスルーしていたくらい唐突に中ノ岳の看板が現れます。明るくなった越後平野がよく見える一方、日陰の雪面はまだまだガリガリしており、アイゼンなしだとわりと危険かもしれません。

8:00 与平の頭~菱ヶ岳山頂




やや急登を登り切るとポンと小高くなった与平の頭にたどり着きます。ここは裏五頭(中ノ沢ルート)との分岐点となります。頭というだけあって眺望もほんのり良くなります。前方には菱ヶ岳、前方左奥には粟ヶ岳や守門岳がバッチリと確認できます。

後方には二王子岳や飯豊連峰、朝日連峰がよく見えており、このあたりがゴールデンルートと言えます。菱ヶ岳手前でもう一押し高度を上げていくと、さらに眺望も良くなります。

8:25 菱ヶ岳山頂




素晴らしい景色が広がる菱ヶ岳山頂に到着です。低山とは思えないハイクオリティな景色に目を奪われます。標識も木々も雪の下なので山頂には何もありませんが、その何もないのが目印となります。

アルコールストーブで湯を沸かして一服しようかと思いましたが、うまく風が除けられず寒くなってきました。とりあえずアイゼン→ワカンに履き替えつつ小休止としました。

8:50 下山開始~八合目

なんやかんやで25分ほど休んでから下山開始です。この先は眺望がなくなるので、後ろ髪を引かれる思いで下っていきます。さてここでワカンに履き替えたはいいのですが、八合目までがなかなかの急斜面でした。雪も固く締まっていたため結構滑ります。結果的に大丈夫でしたが、おそらく全行程を通してアイゼンのほうが良さそうでした。

9:10 八合目~杉鼻


ということで急斜面をササッとおりて八合目です。この時点で3組ほどすれ違いましたが、わりと年配者が多くてびっくりしました。五頭山・菱ヶ岳の年配登山者はタフですね。斜度が結構きついはずなのにすごい。杉鼻までは部分的に冬道を下ることになりますが、トレースがあるので迷うことはなさそうです。

9:25 杉鼻~菱ヶ岳登山口駐車場


下りてきた道を見上げる形になりますが左側が夏道、右側が冬道です。杉鼻から菱ヶ岳登山口駐車場までは融雪が進んでおり、下るたびに春の様相となっていきます。

10:10 菱ヶ岳登山口駐車場

淡々と下って無事に周回終了。下山時点で駐車場は満車であり五頭山の人気の高さが伺えました。

五頭山・菱ヶ岳について

五頭連峰は阿賀野市と阿賀町の境界にまたがり、北から松平山(953.9m)、五頭山(912.5m)、菱ヶ岳(973.5m)と続き、最後は宝珠山(559m)から阿賀野川に切れ落ちる山塊です。登山道も整備され、一年を通して多くの登山者で賑わっています。

登山口の標高は70m程なので、どちらに登っても800m以上の標高差があるため意外と登り応えもあります。登山口は各所にあり、年齢や体力、目的によって自由にコースを選べます。とはいえ積雪期に関しては、やはり菱ヶ岳→登山口駐車場から五頭山・三ノ峰ないし菱ヶ岳に登ることが多くなりそうです。

どちらかといえば低山ですが、その魅力は春夏秋冬を通して味わえます。とは言うものの夏季は暑くて一番大変かもしれません。冬季は想像以上の景色が待っています。親子でも登れるので、楽しみ方は人それぞれですね。