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【飯豊山・御西岳】弥平四郎ルートから一泊二日の初秋登山|2022年9月4-5日

登山

飯豊山の登山を検討中の方
『飯豊山ってどんな感じだろう。なにか情報があれば教えてほしい。』

この記事は備忘録ですが、少しでも参考になれば幸いです。

本日の内容

  • 感想
  • スケジュールなど
  • 登山ルート
  • 飯豊山について

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感想

山好きであれば誰もが憧れるであろう、日本百名山の飯豊山。いつ行こうかとずっと考えていましたが、今回意を決して一泊二日の日程で行ってきました。念願の飯豊山、一言で表すと「最高」でした。

飯豊山までの道のりはとにかく長い。どのルートから登っても片道8時間くらいはかかります。日本百名山のなかでもアクセスのしづらさは屈指でしょう。

今回は時間があったため、飯豊山の隣の御西岳まで足を延ばしてみました。御西岳まで行くと眼前には壮大な大日岳が手に取るような距離に見えてきます。圧巻の眺望です。視線を少し移した先には北股岳、門内岳、地神山、朳差岳へと続く峰々が連なっています。飯豊連峰の懐の深さ、そして雄大さを身に染みて感じました。

スケジュールなど

【日にち】2022年9月4-5日(日・月)
【天候】曇りのち晴れ、微風~やや強い風
【気温】18℃±5℃くらい
【紅葉】稜線沿いはほんのり色づき始め
【登山ルート】弥平四郎(新長坂ルート)~飯豊本山小屋宿泊~飯豊本山~御西岳~弥平四郎(上ノ越ルート)
【時間】おおよそ16時間30分(初日:7時間30分、2日目:9時間)
【電波状況】弥平四郎集落でギリギリ入るかどうか(au)

主な持ち物

・ミレー ティフォン 50000 ウォームストレッチジャケット
・ミレー ロングスリーブシャツ
・ミレー クータイ II ウール ジップ ロングスリーブ
・ミレー K ライト グリッドジャケット
・SEA TO SUMMIT Spark SpⅣ(完全にオーバースペック)
・NEMO スリーピングエアパッド テンサー
・エマージェンシーシート
・アルコールストーブ一式
・EPIgas シングルチタンマグ
・サンダル
・デジタル一眼レフカメラ(Nikon D40x)
・OSMO ACTION
・地図
・ヘッドライト

食事・行動食・水分など

・ウイダーインゼリー×2
・マージョンパワーチャージゼリー×2
・カロリーメイト×2箱
・菓子パン×2
・カップヌードル(ジップロック)
・サラダチキンスティック×4
・ポテサラパック×1
・マカロニサラダパック×1
・黒コショウサラミ×1
・水分1.5ℓ(水1ℓ、ポカリスエット500ml)
・ポカリスエットパウダー×1
・ウイスキー(スキットル)

注意点

天候にもよりますが、日中は暑くも寒くもなく薄着でも快適でした。しかし、日が沈むとさすがに寒いので防寒対策は必須です。薄手のダウンジャケットがあるとちょうど良いかもしれません。

シュラフは山小屋泊であれば薄手のものでも大丈夫そうでした。さいあく寒ければ、エマージェンシーシートや着こむなどして対応すれば大丈夫です。なお切合小屋以外であればシュラフの貸し出しもやっているようです。このあたりは要確認です。

水分は1.5ℓでは当然足りません。弥平四郎(新長坂ルート)であれば祓川山荘、十森の水場、三国小屋(販売のみ)、切合小屋、飯豊本山小屋手前のテント場、飯豊本山小屋(少量)で水分が確保できるので、わたしは要所要所で調達することにしていました。こちらの水場情報が参考になります。

登山ルート

飯豊山
飯豊山へのルートはいくつかありますが、弥平四郎ルート川入(御沢野営場)ルートの2つが定番です。弥平四郎ルートには新長坂ルートと上ノ越ルートがあります。今回わたしは弥平四郎ルートの新長坂ルートから上り、上ノ越ルートで下ってきました。

先に言っておくと、上ノ越ルートを下った感じからお伝えするに、上りであえてこちらのルートを選択する必要はありません。序盤からかなりきつい上りが続き、登山道が若干ヤブっている箇所があります。さらに水場もありません。トレーニングだと思って上るには良いかもしれませんが、一般的ではないと感じました。

※2022年8月の豪雨の影響で登山口や登山道が傷んでいる箇所があります。事前に西会津町公式ホームページにて飯豊山の登山情報を仕入れておきましょう。山小屋などの情報も載っているので要チェックです。

初日

初日は飯豊本山小屋までのつもりでしたが、時間があったのでサクッと飯豊山山頂まで行ってきました。「山頂が遠い百名山」とはよく言ったもので、まじで遠かったです。日帰り登山をしている強者もいるようですが、良い子はマネしてはいけません。というか、もったいない。

5:45 弥平四郎集落~弥平四郎登山口駐車場

弥平四郎集落
飯豊山
飯豊山
飯豊山
国道459号線→県道383号線→弥平四郎集落へ、田舎道を奥へ奥へと進んでいきます。田舎慣れしていないとちょっと不安になると思います。弥平四郎集落を進んでいくと「飯豊山 弥平四郎登山口」の青看板があります。

ここから先は未舗装です。ガタガタ道なので少し気を遣いますが、2WDの軽自動車でも問題なく通れました。所々にすれ違いポイントはありますが、難易度が高めなので対向車に出会わないことを祈りつつ進みましょう。15分ほど行くと、弥平四郎登山口駐車場に到着です。

6:00 弥平四郎登山口駐車場

飯豊山
駐車場には30台ほど停められます。仮設トイレもあるので用を済ませておきましょう。朝はひんやりしていますが心地よい程度。準備をして、登山届を書いたら出発です。

6:30 弥平四郎登山口(新長坂ルート)~祓川山荘

飯豊山
飯豊山
登山口を少し下ると奥川が流れています。本来であれば木橋が架かっていますが、先の豪雨で流されてしまいました。ここで一瞬登山道を見失ってしまいますが、対岸に目をやるとピンクの目印が見えるので探しましょう。水量によりますが、木橋がなくても飛び石で渡れるので大丈夫です。対岸に渡ると、緩い登りの雑木林を進んでいきます。

6:40 祓川山荘~十森の水場

飯豊山
飯豊山
飯豊山
飯豊山
程なくして祓川山荘に到着です。やや不気味な雰囲気ですね。水場があるので必要ならば補給しておきましょう。登山道はよく踏まれているので道迷いの心配はありません。雑木林の中をもくもくと登っていきます。

7:50 十森の水場~松平峠

十森の水場
十森の水場です。沢水が冷たくて気持ちが良いです。水場を少し過ぎると小さな広場があります。テントを4張りくらいできそうですが、なかなかここで張ることはいないでしょう。

8:15 松平峠~疣岩(いぼいわ)分岐

松平峠
松平峠
猪鼻の水場
猪鼻の水場
松平峠の壊れた板看板。結構景色が良いようですが、残念ながらガスっていました。ここから疣岩分岐までは急斜面のザレ場が続くので注意しましょう。

途中、枯れたダケカンバが一本立っています。猪鼻の水場という名の水場があるようですが、わたしは未確認です。ロープが伸びているので下りられそうな気もしますが、ヤブっているので廃道なのでしょう。水場としては期待しないほうがいいでしょう。

9:10 疣岩(いぼいわ)分岐~疣岩山(三角点)

疣岩分岐
獅子沼
飯豊山
獅子沼
疣岩分岐は新長坂ルートと上ノ越ルートの合流地点です。ここまで来ると結構登ってきた感がありますが、実はまだ全体の1/3程度です。

疣岩山に向かう途中、獅子沼へと続く分岐があります。せっかくなので行ってみたところ、思いがけず素晴らしい景色を拝むことができました。飯豊山へと続く主稜線がドカンと眼前に広がり、思わず声が出てしまいます。雲のせいで全貌は拝めませんでしたが、三国小屋から大日岳まで確認できるそうです。

9:30 疣岩山(三角点)~三国小屋

疣岩山
松ノ木尾根
疣岩山は三角点のみで看板はありません。ここからは飯豊連峰の主稜線歩きです。三国小屋に向かう途中に傷んだ板看板がありますが、おそらく松ノ木尾根登山道との合流地点なのでしょう。現在は廃道となっているので基本的に通ることができません。

10:05 三国小屋~七森

三国小屋
三国小屋
飯豊山
飯豊山
上り始めてからおよそ3時間半、三国小屋に到着です。2階建てのきれいな山小屋です。100円トイレ、飲料水販売があるので必要に応じて利用しましょう。三国小屋ないし切合小屋に荷物をデポして飯豊山までピストンし、宿泊してから翌朝に下山する方法もあります。自分の体調や能力に応じて検討してみるのも良いでしょう。荷物のあるなしは全然違います。

さてここで、偶然にも三国小屋の管理人というか山岳会の会長に同行していただくことになりました。完全に成り行きでしたが、せっかくなので後ろから付いていきます。が、この会長、めっちゃ早い。色々と喋りながら、飄々と慣れた足取りで登っていきます。

途中、駒返しの鎖場という名の鎖場と梯子場がありますが、気をつけて登れば大したことはありません。とはいえ基本の3点支持は徹底しましょう。

11:00 七森~種蒔山

七森
飯豊山
飯豊山
七森から種蒔山までの間にはちょっとした岩場があるので注意です。落ちたら死にます。

11:20 種蒔山~切合小屋

種蒔山
飯豊山
飯豊山
種蒔山自体は登山道から外れるため通っていません。登山道のすぐ左側に小高い丘が見えてきたら、それが種蒔山です。ガスってあまり見えませんが、深い谷間の所々に残雪が点在しているのが確認できます。ここまで来れば切合小屋は間もなくです。

11:40 切合小屋~草履塚

切合小屋
切合小屋
切合小屋
切合小屋
切合小屋
飯豊山
上り始めてからおよそ5時間、切合小屋に到着です。2階建ての大きな山小屋です。飯豊山を登る人の多くはこちらに宿泊することが多いそうです。たしかに場所的にちょうど良いし、なにより自由に使える水場がすぐ目の前にあるのがありがたい。水場は注意書きをよく読んでから使いましょう。

会長とはここでお別れです。かなりのハイペースで登ってきたので疲れましたが、たくさん話が聞けて楽しかったです。相変わらずガスの中ですが、飯豊山もいよいよ終盤に近付いてきました。

12:30 草履塚~姥権現

草履塚
草履塚からグッと下ります。

12:40 姥権現~御秘所

姥権現
姥権現
赤いちゃんちゃんこを着たお地蔵様が目印です。

12:50 御秘所~御前坂

姥権現
御秘所
御秘所
御秘所
御秘所
御秘所はこの登山道唯一の注意ポイントです。距離は大したことありませんが、突如として現れる岩稜を鎖などを駆使してよじ登っていきます。写真では伝わりませんが、岩稜から望む高度感はエグいです。風が吹いていたらかなりの恐怖感でしょう。

13:10 御前坂~一ノ王子(テント場)

御前坂
御前坂
御前坂
御前坂まで来たらいよいよ最後の急登です。これまた写真では伝わりませんが、なかなかの傾斜角度です。息を上げながら、やや足場の悪い登山道をつづら折りに登っていきます。それにしても良い眺め。谷が深いです。

13:40 一ノ王子(テント場)~飯豊本山小屋

飯豊山
飯豊山
飯豊山
飯豊山
飯豊山
飯豊山
てっきり山頂だと思ったら一ノ王子(テント場)でした。ようやく飯豊本山小屋が目視できます。テント場には所々に風除けのための石積みがしてあります。少し下ったところに水場があるので活用しましょう。ちなみにこの水、ずっと手を入れていられないくらい冷たいです。

14:00 飯豊本山小屋~飯豊山

飯豊山
飯豊本山小屋
飯豊山神社
上り始めてからおよそ7時間半、飯豊本山小屋に到着です。長かった。とりあえず荷物をデポって飯豊山に向かいます。そしてここで、同じタイミングで到着した大阪のおばちゃんと同行することになりました。すごく気さくな方でとても話しやすかった。

14:20 飯豊山

飯豊山
飯豊山
飯豊本山小屋
飯豊本山小屋から20分くらいで飯豊山山頂に到着です。感無量とはこのこと。雲がもくもくでしたが、チラッと見える稜線がイケメンすぎてずっと見ていられます。幸い風もなく、暑くも寒くもなかったため、お話しながら1時間くらい景色を眺めていました。

山小屋に戻ってとりあえず着替え、寝支度、早めの夕食です。屋内は撮影NGだったため写真はありませんが、2階建てで50人ほど収容できるそうです。実際のところ、本当に50人も入るのかなってくらいには狭かったですが、今回は5人しかいなかったので広々と使うことができました。

もちろん飯豊山神社にお参りします。こちらも屋内の撮影NG、諸々の所作や参拝方法にも注意しましょう。ここまで来てお参りするわけですし、なんだか身が引き締まる思いです。

さて、さすがに日が沈んでくると寒いです。薄いダウンジャケットがあると捗ります。夕焼けチャンスを狙いましたが、残念ながら雲のなか。明日に備え、諦めて早めの就寝です。爆睡と言いたいところでしたが、慣れないエアパッドに慣れないシュラフ、ゴソゴソと落ち着かずあんまり眠れませんでした。余談ですが、山小屋泊では耳栓があると良いです。理由はお察し。

二日目

二日目はせっかくなので御西岳まで行ってみることにしました。当然その分きつくなりますが、天候も良い感じだったのでノリと勢いです。おそらく、一人だったら行かなかったでしょう。すべては大阪のおばちゃんのおかげです。出会いに感謝。

4:30 飯豊本山小屋(朝焼け)

飯豊本山小屋
飯豊本山小屋
雲海越しに見える東の空が赤い。現実離れした景色とはこのことかな。宿泊者全員で起きて朝焼けを堪能しました。それにしても美しい世界です。吾妻連峰や磐梯山、蔵王連峰がバッチリと確認できました。なお反対側に目をやると、昨日は見えなかった大日岳や牛首山がこれまたバッチリと確認できました。この時間、下界はまだ雲の下です。

5:10 飯豊本山小屋(日の出)

飯豊本山小屋
待ち侘びたご来光タイム。毎日1分くらいのペースで日の出時間が遅くなってきているそうです。秋ですね。

5:20 飯豊本山小屋~飯豊山

飯豊山
背を朝日に照らされながら、御西岳に向けて出発します。途中、何度も振り向いては進んでいきます。

5:35 飯豊山~駒形山

飯豊山に到着したころには、全面ガスに覆われていたため先へ進みます。

5:50 駒形山~玄山道分岐

駒形山
駒形山
飯豊山から下った先に、駒形山という小高いピークがあります。山頂には標識らしきものがありますが、何も書かれていません?ガスがかかっては抜けての繰り返し。時折前方が開けます。

6:05 玄山道分岐~御西小屋(御西岳)

玄山道分岐
チングルマ
飯豊山
御西岳
大日岳
チングルマの綿毛など、最盛期にはお花畑だったことが伺えます。視線を下に向けると万年雪。雪解け水が流れる音が聞こえてきます。太陽に照らされて美しいです。万年雪を越えるとその先にはまた万年雪、その奥には御西岳や御西岳小屋、大日岳と牛首山が見えてきます。うーん、かっこいい。

6:45 御西小屋(御西岳)~飯豊山

御西小屋
御西小屋
飯豊連峰
将棋の駒みたいな形の御西小屋に到着です。この日は管理人さんを含め、誰もいませんでした。山小屋からの眺めは圧巻、大迫力です。手を伸ばせば届きそうなところに大日岳がそびえ立っています。遠近感がバグるくらい、どでかい山ってことです。気温が上がるにつれ、次第にガスに覆われてしまいましたが、その姿にも悠然たるものを感じます。大自然を間近で感じました。なお往復3時間半くらいのようですが、今回はパスしました。

視線を北股岳方面に向けると、どこまでも続くであろう縦走路が確認できます。「飯豊連峰」とはよく言ったものです。歩いたら絶対に気持ちいいだろうと思いました。時間さえあれば、二泊三日くらいで縦走してみたいところです。

さて御西岳ですが、てっきり登山道にあるものだと思っていたら、どうやら御西小屋の手前に分岐点があったようです。往路ではまったく気づきませんでした。ということで復路で寄ってみましたが、山頂に標識はなく、笹に覆われたなかに三角点があるのみです。ガスっていなければ、おそらく全方位満遍なく山が堪能できるポイントなのかもしれません。

8:25 飯豊山~飯豊本山小屋

飯豊山
オコジョです。飯豊山山頂付近にオコジョがいました。やばい、めっちゃかわいいです。ちょろちょろと動いては、ポーズを決めてくれます。運が良ければ見れるかもしれません。

9:30 飯豊本山小屋~切合小屋

飯豊本山小屋に戻ると荷物をまとめて遅めの朝食。しっかりと腹ごしらえをしたら、管理人さんと大阪のおばちゃんに別れを告げて下山開始です。

10:30 切合小屋~三国小屋

管理人さんに挨拶し、水分補給だけ行って再出発です。

11:40 三国小屋~疣岩分岐(上ノ越ルート)

復路とはいえ、なんだかんだ登り返しがあったりするので疲れます。エネルギー補給をしたら再出発です。

12:25 疣岩分岐(上ノ越ルート)~弥平四郎登山口駐車場

上ノ越ルート
上ノ越ルート
上ノ越ルート
さて、ここからが往路と違うポイントです。復路では疣岩分岐にて上ノ越ルートを選択しました。ただの興味本位でしたが、んー、やはりあえて選択する必要はない道でした。失敗。

下山途中、大木に熊の爪痕?噛み跡?と思われる痕跡がありました。今まで実物を見たことはありませんが、やっぱりいるんですよね。気をつけましょう。

しばらく行くと、鏡山もしくは弥平四郎登山口駐車場への分岐があります。一瞬方向を戸惑いますが、きちんと標識があるので安心してください。その後は枯れ沢を横断したり、いつ誰のものかもわからないスキー道具が放置された場所を通過していきます。とにかく下るのみ。

14:15 弥平四郎登山口駐車場

弥平四郎登山口駐車場
飯豊本山小屋から下り始めて4時間45分、無事に下山しました。飯豊本山小屋から御西小屋の往復分を含めると、およそ8時間です。長くて辛い、でも大満足な山行が終わりました。まじで長かった。

飯豊山について

飯豊山
飯豊山は日本百名山の一座で、飯豊連峰の盟主です。「いいとよさん」「飯豊本山」などと呼ばれることもあります。飯豊山は新潟県阿賀町と山形県小国町の県境に位置しながら、山頂は福島県に属します、三国岳から飯豊山の山頂、御西岳に至る登山道付近のみが、福島県喜多方市となっています。

「山頂が遠い百名山」としても有名で、最短ルートでも8時間くらいかかります。飯豊山には単独で登ることができず、必ずどこかしらの山を縦走して臨むことになります。それくらい深くて長いわけで、山頂が遠い百名山とはよく言ったものです。

山好きにはたまらない飯豊山。厳冬期に登るプロもいるようですが、一般人はマネしてはいけません。積雪は2階建ての山小屋の高さを優に超えます。半端ない積雪量です。したがって6月中旬までは残雪が多いため、一般登山者は6月下旬以降の入山が好ましいとされています。

7月~8月の短い夏季にはお花畑、9月中旬~10月上旬には壮大な草紅葉登山が楽しめます。10月には積雪があったりするので、一応万全を期して臨みたいところです。

山の天候は変わりやすいと言いますが、山小屋の管理人さんでさえ予測が困難だそうです。時期によりますが、天気予報だけを鵜吞みにして安直な軽装登山は避けたほうが良いでしょう。

参考文献

新潟県山岳協会:新潟100名山, 新潟日報事業者, 2010
新潟県山岳協会:新潟100名山+10, 新潟日報事業者, 2020