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【未丈ヶ岳】毛猛山塊の最高峰へ、虚無の草原を眺める秋の日帰り登山|2026年10月17日

登山

未丈ヶ岳の登山を検討中の方
『秋の未丈ヶ岳の登山ってどんな感じだろう。なにか情報があれば知りたい。』

この記事は備忘録ですが、少しでも参考になれば幸いです。

本日の内容

  • 感想
  • スケジュールなど
  • 登山ルート

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感想


未丈ヶ岳への登山道は鉱山の運搬や山菜採りに使われていた歴史があります。奥只見シルバーラインが開通する前はこの山を越えて北側の只見川方面に抜けていたらしいです。そういう意味では古道の一つと言えます。

さてそんな歴史のある未丈ヶ岳ですが、令和7年度をもって魚沼市が登山道の維持管理から手を引いたという情報を今さら知りました。これは廃道化・藪化待ったなしだなと思い、状態が悪化する前に行かなきゃという思いで登ってまいりました。

登山口は奥只見シルバーラインのトンネル内にある隠しダンジョン的なシャッターの向こう側(泣沢待避所)。以前からかなり気になっていました。実際行くとなんとも不気味な雰囲気で、シャッターを上げる瞬間は年甲斐もなくドキドキしました。ドラクエで例えると、この先にラスボスがいる感じです。

全行程を通して感じたのは、登山道はまだまだ生きているってことです。藪化らしい藪化はしておらず、踏み跡ばっちりで登山道はかなりしっかりとしていました。ただし序盤の沢沿いのみ登山道が狭く、崩れかけていたり、掴まろうにもちょうど良い草木がなかったりします。登山道が本格的に藪化する前に毎年の豪雪によって沢沿いが崩れ落ちるほうが先かもしれません。

山頂は残念ながらガスのなかでした。パッと広がる天空の草原を隅々まで眺めることはできませんでしたが、ガスに覆われた神秘的な雰囲気を楽しむことができたので良しとしましょう。

ちなみに他の方の記録を見ると午後から翌日にかけてスカッと晴れていました。雨の翌日、特に早すぎる時間帯は避けたほうが良いかもしれません。

スケジュールなど

【日にち】2026年10月17日
【天候】:晴れ、微風、山頂ガスガス
【気温】:15℃前後
【登山ルート/時間】泣沢待避所 → 未丈ヶ岳(ピストン) / 4時間50分 / 11.0km
【電波状況】圏外(docomo)
【紅葉】絶頂期~若干落葉

登山ルート


泣沢待避所 → 未丈ヶ岳(ピストン)

4:30 泣沢待避所(登山口)


奥只見シルバーラインのトンネル内にある泣沢待避所は、うっかりしていると通り過ぎてしまいます。少し前から待避所の案内板が出ているので見落とさないようにしましょう。

それにしてもなんとも見るからに不気味な雰囲気を漂わせています。ただでさえ暗いトンネル内ですし、そもそも通常であればトンネル内で車から出ることもないため、漫然とした恐怖心が掻き立てられます。さながら隠しダンジョンの入口です。ドラクエだとこの先にボスがいる、そんな感じですね。

シャッター自体は中央のハンドルを操作しながらいとも簡単に上げられます。外に出たら外側にもハンドルがついているため操作しながら下ろしましょう。無理矢理下ろそうとするとシャッターが下り切らず壊れそうな感じがしました。

到着自体は4時半のためさすがに先客はいませんでした。ナイトハイクには多少慣れたとはいえ、ここをナイトハイクする勇気はなかったため少々仮眠を取ります。そんなこんなしていると一台、また一台とシャッターを上げて登山者がやってきます。駐車場には15~20台くらいは停められそうです。

5:25 泣沢待避所(登山口)~鉄橋




少し明るくなった5時半くらいに出発します。前日の雨にもかかわらず、開始早々第一の渡渉は難なくクリアします。その後しばらく沢沿いをトラバースしていきますが、この付近が未丈ヶ岳で一番気を遣いました。

道幅が狭かったり崩れかけていたり滑ったり、掴まろうにもロープも手頃な草木もありません。おそらくメインの登山道が藪化し荒れ果ててしまう前に、毎年の豪雪によって沢沿いがすっかり崩れ落ちてしまうのが先かもしれません。

ということで第二の渡渉も飛び石で難なくクリアします。その後またしばらく進み、鎖で一旦沢に下りると第三の渡渉となります。渡渉で気を遣うのはここだけでした。一度大きなビニール袋を履いて渡ろうと試みましたが、あっという間に浸水してあえなく撤退。結局飛び石でなんとか対岸へ移りました。ちなみに下山時に確認すると多くの方が長靴を持参してデポしてありました。みんな賢い。

再び鎖で岸を登ると間もなく鉄橋です。

6:00 鉄橋~P974m





泣沢?黒俣川?を渡る鉄橋です。写真を撮り忘れましたがとても美しい渓流です。さほど高度感はないものの、ご覧の通り手すりがないため恐怖心が煽られます。仮に豪雪等の影響でこの鉄橋が崩壊してしまうと今後復旧することはないのでしょう。そういう意味でも貴重な架け橋です。

この辺りからひたすら尾根歩きとなりようやく高度を上げていきます。鬱蒼とした、なんとも越後らしい山容のなか進みます。草木の色づきが良く、昨日の雨によりさらにツヤツヤしています。視線のずっと先にはガスに覆われた未丈ヶ岳の山頂が確認できます。

6:50 P974m~松の木ダオ


P974mは名もなきピークですが、わりと見晴らし良く休憩するにもちょうど良いポイントです。眼前には相変わらずガスに覆われた山頂が見えています。眺望は厳しいか…。ここから松の木ダオまで60mほど一旦下ってから上り返します。

6:55 松の木ダオ~P1,204m





松の木ダオ付近の倒木には大量のツキヨタケが生えていました。キノコや山菜が豊富な山域ですが、間違っても毒キノコは採らないようにしましょう。

「ダオ」とは、山の尾根が低く窪んだ場所を指す「たお(垰・峠・当)」という古くからの地理用語が訛ったものらしいです。今でいう「鞍部」みたいなことでしょうか。

気持ちの良い尾根歩きでしたが、山頂が近づくにつれて次第に傾斜がきつくなってきます。ブナ林では豪雪地特有の湾曲したブナがお出迎えしてくれます。

7:30 P1,204m~未丈ヶ岳



よく探すとP1,204mの三角点を見つけることができます。雑多な紅葉に癒されながら、最後のひと登りでガスの中に突撃していきます。登山道はまだまだ藪化しておらず比較的快適でした。もしかしてボランティアの方が手入れされているのでは。

8:05 未丈ヶ岳



ということで未丈ヶ岳山頂に到着しました。ご覧の通り虚無。何も見えません。なお登山記録を見ると午後からすっかりガスが抜け、翌日にかけて素晴らしい草原が現れていました。朝早すぎて大失敗。とても残念。

ちなみに到着時は前ばかり見ていて気づかなかったのですが、山頂のすぐ手前から草原に抜ける道がありました。見落とすような道でもなかったんですけどね。私はそれを知らず激藪をかき分けて山頂から草原まで下りた次第です。

8:15 未丈ヶ岳~泣沢待避所(登山口)





下山までにすれ違ったのは10組ほどでした。マイナーな山だけど意外と登っている方がいて驚いたのが正直な感想です。おそらく私のように「廃道化する前に登っておきたい」という考えの方も多かったのではないでしょうか。

下山中に見える景色は思いのほか岩山でした。高度経済成長期の電力不足を補うためとはいえ、こんなところにトンネルを掘って奥只見ダムで水力発電を行うだなんてね。当時建設に携わった方々のエネルギーは計り知れないものがあります。先人達は凄い。

往路では気づきませんでしたが、第三と第二の渡渉間に水場がありました。見た感じ湧水が流れ出ているようで、ご丁寧にコップが備え付けられています。若干怖かったので飲みませんでしたが緊急時には良さそうです。ちなみにめちゃめちゃ冷たかったです。

10:20 泣沢待避所(登山口)


そんなこんなで淡々と下って登山口に到着です。何度も言いますが登山道は沢沿いだけ気を遣うものの、その他はおおむね良好で歩きやすかったです。本格的な廃道化、藪化はまだまだ先になりそうでなんだか安心しました。

見晴らしの湯こまみ



下山後は「見晴らしの湯こまみ」で汗を流しました。小出スキー場に隣接しており高台にあるため風呂場から越後三山が眺められます。なお登山口から30分ほどかかるため若干遠いですが時間がある方は是非。

入浴後は施設内にある「だいやるの杜」で十割そば(大盛り)をいただきました。味は…うまい。十割そばなのにツルツルモチモチで香りも良いです。まずはそのまま、次いで岩塩、濃い目のつゆでいただくと様々な味が楽しめます。サッと食べるには若干お値段が張りますが美味しいから問題なしです。