【簡単】デジタル一眼レフカメラ|マニュアル撮影の基本的な考え方
マニュアル設定に挑戦したい人
『カメラの操作にもだいぶ慣れてきたな。そろそろマニュアル撮影も練習しようかな。でもどう考えていじったら良いのかわからない。』
そんな質問にお答えします。
趣味で写真を撮っています。今回、デジタル一眼レフカメラのマニュアル撮影の基本的な考え方についてまとめました。ただのアマチュアごときで大変恐縮ですが、何かしら参考になれば幸いです。
※デジタル一眼レフカメラとありますが、デジタルミラーレス一眼もコンデジもスマホも考え方は基本的に同じです。
本日の内容
- デジタル一眼レフカメラ|マニュアル撮影の基本的な考え方
- デジタル一眼レフカメラ|マニュアル撮影が必要なとき
- シャッタースピードを決める|被写体は「動く」or「動かない」?
- 絞り値を決める|背景を「ボカす」or「ボカさない」?
- ISO感度を決める|できるだけ低数値が基本とはいうものの
- ひたすら撮影の練習
- おわりに
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デジタル一眼レフカメラ|マニュアル撮影の基本的な考え方
マニュアル撮影は難しいという印象をお持ちの方が多いと思いますが、ポイントを押さえればわりと簡単です。結局のところ慣れですが、マニュアル撮影ができると便利ですし、自分でカメラを操作して自分が思った通りの写真が撮れたときの喜びは格別です。
デジタル一眼レフカメラ|マニュアル撮影が必要なとき
マニュアル撮影が必要なときとは『撮りたいイメージ』が決まっているときです。裏を返すと、撮りたいイメージが決まっていないとどうしてもカメラ任せになってしまいます。
もちろん絞り優先モードでも問題ないっちゃないのですが、明るすぎるとき(晴天時の屋外など)や暗すぎるとき(星空撮影など)、逆光時には写真が白飛びしたり黒つぶれしたりなど一定しないことが多いです。
したがって、撮りたいイメージが決まっているのであれば積極的に活用しましょう。ちなみにマニュアル撮影とその他の撮影の違いについては以下のサイトが参考になります。
カメラのマニュアル(M)モードとは?初心者でも簡単な使い方と設定方法を徹底解説!
※2020.06更新 カメラ初心者がカメラを触らなくなる理由のひとつが、思ったような写真が撮れないから。 せっかく手に入れたカメラなのに、納得のいく写真が残せず、だんだん使わなくなりいつしかインテリアになっている・・・ …
シャッタースピードを決める|被写体は「動く」or「動かない」?
マニュアル撮影では、まずはシャッタースピードを決めましょう。写真撮影において、基本的にブレはNG(敢えてブレさせる表現もあります)なので、せっかくの写真がブレてしまっては元も子もありません。
ということで、ブレさせないためにもシャッタースピードを先に決めておきましょう。その際のポイントが『被写体が動くか、動かないか』です。
「動く」場合、その被写体は何でしょうか。歩く人?走る人?電車?鳥?それぞれの移動速度に応じた設定が必要になります。
「動かない」場合、被写体の違いは気にしなくてもいいですが、手ブレには十分注意しましょう。手持ち撮影では思っている以上にブレるので、最低限のシャッタースピードは確保しておく必要があります。
手ブレしないシャッタースピードの目安は『1/レンズの焦点距離』ですが、手持ち撮影か三脚使用か、はたまたカメラのセンサーサイズなどによって異なります。もし不安な場合は『1/レンズの焦点距離+α』に設定しておきましょう。もちろん、流し撮りなどの特殊な撮影の場合はこの限りではありません。
ちなみに『ブレ』には『被写体ブレ』と『手ブレ』がありますが、Nikon公式ホームページが参考になります。シャッタースピードの話もこちらが良さそうです…。
デジタル一眼レフカメラの基礎知識 – 露出 | Enjoyニコン | ニコンイメージング
ニコンが、デジタル一眼レフカメラの基礎を、初心者にも分かりやすく解説します。シャッタースピードについてイラストや写真を交えて説明します。
絞り値を決める|背景を「ボカす」or「ボカさない」?
次は絞り値、いわゆるF値の設定です。その前にちょろっと絞り値の特徴を述べておきます。
F値を開放
「ボケやすい=ピントが部分的、光を取り込みやすい=暗所に強い」
F値を絞る
「ボケにくい=ピントが全体的、光を取り込みにくい=暗所に弱い」
焦点のこと。オランダ語のbrundpunktに由来しています。ちなみに、正確にはピントではなくフォーカス(英語:focus)と言います。今回は聞き慣れているピントで話を進めます。
話を戻します。
目的とする撮りたいイメージはどちらでしょうか。それによって絞り値が決まってきます。F値を最大開放で撮ると、甘いというか柔らかいというかフワッとした感じの写真になりやすく、逆にF値を絞り込むと、全体的にピントが合ったキレッキレのカリッカリの絵になりやすいです。ただし、絞り込み過ぎると画質の低下を招きます。
結局のところ、F値は『程よい数値(f5.6くらい)』に設定するのがベターなのですが、こればかりはレンズの最大開放値や性能に依存するので一概に言えません。ひとまず、以下のサイトが参考になるのでご覧になってください。
【f値(絞り値)】の初心者向け解説とプロのおすすめ設定
カメラを使いこなす上で、欠かせないのがf値(絞り値)。カメラ初心者向けに f値(絞り値)とはなにか?の基本解説から、シーン別のおすすめ f値(絞り値)設定を紹介します。f値(絞り値)を感覚的に理解して使いこなせますよ。「絞り」はカメラに入る光を制限する仕組み一眼レフを勉強し始めた方の最大の挫折ポイントがf値(絞り値)で
ISO感度を決める|できるだけ低数値が基本とはいうものの
最後はISO感度です。純粋に写真全体の明暗を調整するのであれば、ISO感度をコントロールするしかありません。シャッタースピードとF値でも明るさはコントロールできるのですが、変にブレたりボケたりするので撮りたいイメージが損なわれてしまいます。したがって明暗を調整するのであればISO感度でコントロールしましょう。
ところで、ISO感度はできるだけ低数値で設定するのが基本と思っている方も多いと思いますが、決してそんなことはありません。撮りたいイメージがあるのであればガンガンいじりましょう。
とくに最近の機種であればあるほど、高感度耐性が高いのでノイズも少ないです。ちなみにISO感度とは『光に対する感度の指標』のことです。最新機種だと50~25600とか、とんでもない数値の設定ができると思います。
試写
ひとまず『シャッタースピード1/125、絞り値5.6、ISO感度200』に設定して、動かない被写体を撮ってみましょう。
どうでしょう。暗いですか?明るいですか?それともちょうど良いですか?
ちょうど良い場合は、シャッタースピードとF値とISO感度のバランスが良い状態です。暗い場合はISO感度を上げて撮ってみましょう。明るい場合はISO感度を下げて撮ってみましょう。
今度はどうでしょう。ちょうど良くなりましたか?シャッタースピードとF値が決まっていれば、明暗の具合はISO感度をコントロールして対応できるのです。
ただし一つ注意点があります。先ほどガンガンいじりましょうと言ったものの、ISO感度を上げ過ぎると写真にザラザラ感がでやすくなります。こればかりはカメラの性能に大きく依存します。まあ、とはいえ許容範囲というものがあります。撮る側の感覚というか。これくらいならいいけど、これ以上はダメみたいなやつです。
ひたすら撮影の練習
あとはもうね、とにかく撮ることです。シャッターを押した数だけ上手になります。
練習のポイント
同じ場所で、同じものを、設定をどんどん変えて撮ることです。「この環境でこの設定では、こんな風に撮れるのか」という感覚が少しでもつかめれば完璧です。とにかく撮りまくりましょう。
おわりに
まずは『撮りたいイメージ』をできるだけはっきりさせます。そしてマニュアル撮影では➀シャッタースピード ➁絞り値(F値) ➂ISO感度の順番で設定するのでしたね。
ポートレートを撮りたい、鳥が羽ばたく一瞬を押さえたい、運動会で子どもがゴールテープを切る瞬間を押さえたい、星空を撮りたいなどシチュエーションは様々ですが、撮りたいイメージが決まっていればシャッタースピードとF値を決め、ISO感度をコントロールするだけです。
なんだかんだ写真は一瞬です。それらの条件を満たせるように、カメラ任せにせず、マニュアル撮影を学んでおきたいところです。
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